戦後日本の住宅建築が大集合、「日本の家」展で生活空間を考えてみませんか?

文:坂本 裕子

石で構築される西洋建築に対して、紙と木が主体の日本の建物。近代に西洋建築が輸入されてからも、独自の融合を経て、素材や技術の進化の中で発展してきました。この日本の建築が、いま新たな概念で注目されています。公共建築の設計を主とする諸外国の建築家に対し、日本では個人邸宅を手がけることが多いそうです。その結果、戦後復興、高度経済成長、公害問題、バブル景気、震災といった時代や環境の変化が“家”という私的な建築物にラディカルに反映されます。建替えのサイクルが早く、若い施主が多いのも、その先進性に拍車をかけます。こうした「日本の家」の特色が、日本の建築家の世界的な評価の高まりとともに、浮かび上がって...

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