無表情の男の像が、あなたの心を映し出す。彫刻家、シュテファン・バルケンホールの個展を見逃すな。

写真・文:中島良平

「中断された伝統を再開するために、私は人物像をもう一度、発明しなければならない」 決意を抱いて、1980年代にキャリアをスタートしたドイツの彫刻家、シュテファン・バルケンホール。木彫作品とレリーフ、高さ2m近くあるブロンズ彫刻1点を含む最新作17点を集めた個展が、小山登美夫ギャラリーで開催されています。日本では2005年に大阪の国立国際美術館と東京オペラシティ・アートギャラリーで開催された『シュテファン・バルケンホール:木の彫刻とレリーフ』展が話題となりました。小山登美夫ギャラリーでの個展は、今回で3度目を迎えます。 1972年、15歳だったバルケンホールは、国際美術展『ドクメンタ...

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