ホックニー展で開幕した、話題の美術館。

文:原口 純子

今年の北京アート界の最大の話題は8月末に開館した「木木芸術社区」(ムムイシュシャチュ)。若手コレクターの林瀚(リン・ハン)と雷宛蛍(レイ・ワンイェン)夫妻が手がける民間のアートスペースだ。故宮から数百mの距離にある、「隆福寺」(ロンフス)と呼ばれるエリアの再開発の目玉として誕生。オープニングに選ばれたのはデイヴィッド・ホックニーの回顧展だ。共催するテート・モダンの秘蔵コレクションの他、北京ならではの企画として、中国の伝統絵画がホックニーに与えた影響に着目するコーナーが設けられ、彼が1981年に中国を旅して記した著作『中国日記』の原画も展示されている。ホックニー展以降の企画もチェックして...

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