20世紀にデザインされた、21世紀を検証。

文:宮田華子

スマホやネットなくしてはありえない現在の生活を、20年前に想像できただろうか? デザインミュージアムで開催中の『家の未来展』は、20世紀に想像した21世紀の生活を伝える展覧会だ。 「スマート生活」「移動生活」など7つのテーマで、1950年代以降のデザイナーや建築家が描いた、21世紀の家電や建築、家具などを展示している。想像通りに進化したものから、実現しなかったものまで、昔描いた未来といまを比較できるのが楽しい。現在から十数年後の近未来を予想する映像も上映されて、進歩を礼賛するだけでなく、利便性を追求する危険性もチクリと警告している。過去から未来まで、「進歩」を考えさせるユニークな展覧会だ。

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