※写真はイメージです。 ロンドン南東部のアマチュア・サッカークラブでゴールキーパーとしてプレーする36歳の男性が、突然、ウガンダの伝統王国トーロの次期国王の候補となった。
ジョージ・デズモンド・カムラシ(George Desmond Kamurasi)は、クレイフォードを拠点とするSEドンズFC(9部相当)のキャプテン。普段はゴールを守る彼に、ある日、「次期国王の座」が舞い込んだのである。
ウガンダに残る「王国」とは?
トーロ王国は、ウガンダ西部に位置する歴史ある伝統王国である。現在のウガンダは共和国だが、国内にはトーロを含む複数の伝統王国が存在する。国王は国家元首ではなく、政治的な権力も持たない。それでも地域の文化や伝統を象徴する存在として、社会的な影響力を持っている。
トーロ王国は1967年、当時の政府によって廃止されたが、1993年に伝統的な王国として復活。1995年には、当時3歳だったオヨ・ニンバ・カバンバ・イグル・ルキディ4世(Oyo Nyimba Kabamba Iguru Rukidi IV)が即位し、世界最年少の現役君主として知られるようになった。
しかしオヨ王は2026年8月27日、米国でがんの治療中に34歳で死去。31年間にわたった治世の後継者をめぐり、王族の間で動きが始まった。
「隠し子」をめぐり、王位継承が大混乱
オヨ王の死後、王統を担うバビート一族は、後継者を選ぶため21人からなる王位継承委員会を設置した。9月4日、18人が参加した選考で15人の支持を集めたのが、ロンドンで暮らすカムラシだった。彼はオヨ王のいとこであり、祖父もかつてのトーロ王だったという。
ところが、ここから話は一気に複雑になる。王国の首相が「オヨ王には息子がおり、後継者になる可能性がある」と明らかにしたのだ。オヨ王は未婚のまま死去し、息子の存在はそれまで公にされていなかった。名前や母親の身元、写真なども明らかにされていない。
加えて、オヨ王の母ケミギサ王太后と妹ルース王女も、王位継承委員会の決定に異議を唱えた。根拠となったのは、2022年に作成されたというオヨ王の遺言。そこには、死亡時に「法的に実子と認められた息子」がいれば、その人物を王位継承者にすると記されていた。
王族内では「本当に後継者となる息子がいるのか?」をめぐって対立。王位継承委員会側とオヨ王の母・妹らの主張が真っ向から衝突し、王族の一部が自宅軟禁状態に置かれたとの主張まで飛び出した。
王位の行方は?
そんな騒動のさなか、カムラシは王位を辞退した。王位を担う責任を引き受けることが難しく、イギリスでの家族との生活や仕事などを優先したと王位継承委員会は説明している。
その後、王位継承委員会は別の王族で、ウガンダ国営放送のニュースキャスター兼編集者だったエドワード・ルキディ・キジャナンゴマ(Edward Rukidi Kijanangoma、56歳)を後継者に選出。9月29日、エドワード・ルキディ・ニャボンゴ1世(Edward Rukidi Nyabongo I)として正式に即位した。
ロンドンのノンリーグ・サッカーから、ウガンダの伝統王国の王位へ。突然の「王様候補」となったカムラシは、最終的に王冠ではなく、ロンドンでの生活を選んだのである。
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A traditional Ugandan ruler named as the world's youngest monarch has died aged 34, his prime minster announced. Oyo Nyimba Kabamba Iguru Rukidi IV became king of Tooro in western Uganda at just three years old in 1995 after the death of his father. https://t.co/wuwS1YJxrt https://t.co/BjXaxnSegv
— BBC News Africa (@BBCAfrica) August 28, 2026
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I also commiserate with the President of the Republic of Uganda over the passing of a king he helped raise- Omukama, His Majesty Edward Rukidi Nyabongo I #NTVNews #TooroCoronation https://t.co/biv85txpz7
— NTV UGANDA (@ntvuganda) September 29, 2026