米ノースダコタ州の動物保護団体によって、顔面や口の中に大量の針が刺さった2頭の野良犬が救出された。この2頭はヤマアラシと遭遇、喧嘩してその毛針が刺さったまま、数日間にわたって放浪していたとみられている。治療により摘出された針は合計で600本を超えたという。
針だらけの野良犬
今年8月、動物保護団体ホームワード・アニマル・シェルターは、地域のアニマルレスキューから2頭の野良犬を助けて欲しいとの緊急SOSを受けた。2頭は顔や口の中、体のあちこちにヤマアラシの針が刺さっていて、発見時にはすでにひどい感染症を起こしていた。痛みからか、2頭は満足に食事も水分も摂れない状態に陥っていた。
動物病院に送られた時点で、犬たちの衰弱は限界に達していた。獣医師たちの手によって一刻を争う緊急処置が開始されたが、診察台の上に横たわる犬たちの惨状は、医療スタッフの想像を絶するものだった。
そのときの写真が保護団体のSNSで公開されている。下顎や鼻先に白い針がびっしりと刺さっている犬たちの姿はあまりに痛々しく、「かわいそうに」「助かって良かった」といったコメントが寄せられている。
口の中まで針だらけ
医療チームは、鎮静剤や麻酔を用いて1本ずつ手作業で針を抜き取っていった。1頭の犬の顔や胸、足、さらには関節の深部に至るまで突き刺さっていた針の合計は、なんと561本に上った。もう1頭からも、顔や口の裏側から112本の針が除去され、2匹合わせて計673本もの針が除去された。口内の傷は重篤な皮膚感染症を引き起こしかけていたが、間一髪のところで処置が間に合った形だ。
治療の後、麻酔から覚めた2頭は、久しぶりに痛みから解放されて安らかな表情を取り戻したという。保護団体は「見て見ぬふりをしなかった多くの人々、運んでくれた業者の方々、そして2つの獣医チームによる迅速な連携がこの命を救ってくれました」と感謝を述べている。
過酷な痛みに耐え抜いた保護犬たちは、それぞれ「ミス・プリクル・パンツ」と「カクタス・ジャッキー」と名付けられ、手厚いケアを受けながら回復への道を歩み始めた。現在、保護団体は2頭の里親を探している。
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