スコットランド・ネス湖で、水面下を漂う謎の「緑色の塊」の写真が撮影され、「今度こそ、本物のネッシーではないか?」と話題を呼んでいる。
撮影したのは、6月23日に遊覧船でネス湖を訪れていた観光客のシャロン・ハーバー。公開された写真には、湖面のすぐ下に大きな緑色の物体が映っている。輪郭ははっきりしないものの、生き物のようにも見える。
その写真は英国メディアで取り上げられ、「ネス湖怪獣公式目撃登録簿(The Official Loch Ness Monster Sightings Register)」に2026年で7件目の目撃情報として登録された。
ハーバーは取材に対し、撮影した直後は正体がわからなかったという。しかし、後から写真を確認すると、水面下に大きな物体が写っていることに気づいたと振り返っている。
しかし登録簿の運営者も「これがネッシーだと断定できる証拠はない」としており、現時点では未確認の目撃情報として扱われている。
2026年、7件の目撃情報
今回の出来事が注目された理由のひとつは、今年に入って目撃情報が続いているためだ。
2026年最初の登録は1月。湖を訪れていた目撃者が、水面に通常とは異なる動きをする物体を見たとして報告した。続く3月には、ネス湖を24時間監視するライブカメラが、湖面に浮かぶ黒い物体を捉えた。映像では、その物体が4回にわたって浮上と潜行を繰り返しながら、流れに逆らうように移動する様子が確認された。この映像は、ネス湖のライブカメラを視聴していたネッシー研究家のイオイン・オファハガンにより、自身のYouTubeチャンネルで公開されている(映像は記事下部に掲載)。
こうした経緯もあり、6月に撮影された緑色の物体は「新たな目撃例」として大きな関心を集めることになった。
90年以上続く「ネッシー探し」
ネス湖の「ネッシー伝説」が世界的に知られるようになったのは1933年のことだ。
1933年4月、ホテル経営者夫妻が「ネス湖に巨大な動物のようなものを見た」という証言が新聞で報じられた。この報道をきっかけに、「自分も見た」という目撃談が次々と寄せられるようになり、ネッシー・ブームが始まった。同年7月にはジョージ・スパイサー夫妻が、道路を横切る長い首の生物を見たと証言し、大きな話題となった。
翌1934年には、水面から長い首を突き出したように見える有名な「サージョンズ・フォト」が公開され、この写真は瞬く間に世界へ広まった。写真の撮影者はロンドンの産婦人科医、ロバート・ケネス・ウィルソンであるとされ、彼が医師(Surgeon)であったことから、写真は「サージョンズ・フォト」の名で知られることとなった。
しかし1994年、この「サージョンズ・フォト」は大型動物ハンターだったマーマデューク・ウェザレルによるいたずらだったことが明らかになった。にもかかわらず、ネッシーへの関心は衰えなかった。
その後もソナー探査や潜水調査、水中ロボットによる探索、さらには湖水中の環境DNA(eDNA)を分析する科学調査まで、さまざまな方法で正体の解明が試みられてきた。しかし、未知の大型生物の存在を裏付ける決定的な証拠は現在まで見つかっていない。
謎が人を引き寄せるネス湖
科学的な結論が出ていない一方で、ネス湖には今も世界中から観光客や研究家が集まり、新たな目撃情報が寄せられている。
565年の最初の「伝承」から現在まで、「ネス湖怪獣公式目撃登録簿」には1173件の目撃記録が残されており、ネッシーをめぐる物語は現在も更新され続けている。
今回の写真が未知の生物を捉えたものなのか、それとも自然現象や見間違いなのか。その答えは出ていない。しかし新たな目撃情報が、世界中の人々の想像力をかき立て続けている。
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