黒い毛並みに縁取られた鮮やかなオレンジ色の唇のサル。どこか思索にふけるような表情、そして真正面から見つめ返してくる眼差しが印象的だ。
アフリカ・コンゴ民主共和国のロマミ国立公園で確認されていたコロブスモンキー(日本名:コロブスザル)の一種が、このたび新種として正式に認められた。学名は「Colobus congoensis」。世界中のメディアがその姿を報じている。
発見から18年、ようやく「新種」に
このサルが初めて写真に収められたのは2008年。当時、自然保護活動家が森林で撮影したものの、「既知の種とは異なる可能性がある」という段階にとどまっていた。
その後、研究チームは現地調査を重ね、より鮮明な写真や映像を記録するとともに体の特徴や頭骨の形、鳴き声、DNAを詳しく比較した。フロリダ・アトランティック大学の博士課程学生ジュニア・アンボコが、音声の記録や写真撮影、遺伝子解析などで中心的な役割を担った。調査を通じ、生息地がロマミ川などの河川によって他のコロブスモンキーの集団と長く隔てられ、独自の進化を遂げてきたことも判明した。
こうした成果をまとめた国際研究チームによる論文が、2026年7月15日に学術誌『PLOS One』に掲載された。その中で、新種「Colobus congoensis」が正式に記載された。
遺伝子解析では、近縁種とは数百万年前に共通祖先から枝分かれした独自の系統であることが示された。生息域はロマミ国立公園周辺の森林に限られ、推定個体数は700~1200頭。希少性の高さから保全の重要性も指摘されている。
「人間らしい顔」が世界中で話題に
科学的な成果と並んで注目を集めているのが、その容姿や表情である。オレンジ色の口元と豊かな表情が人間を彷彿とさせる。SNSでは「人間そっくり」「哲学者のような顔」といった反応が相次いだ。
もちろん、人類が現在のサルから進化したわけではない。しかしこのサルの顔を見ていると、人類とサルが遠い昔に共通の祖先を持つことを思い起こさせる。
アフリカではまれな新種の記載
この新種のサルが、地域の人々には以前から知られた存在だったことは興味深い。現地では「リクウェリ(Likweli)」と呼ばれ、長年にわたって森に暮らしてきた。しかし科学的には、独立した新種であることが確認されるまで18年近い時間を要した。
アフリカでは過去75年間で確認された新しいサル種はわずか5種とされる。今回の新種の記載は、コンゴ盆地の生物多様性の理解を大きく前進させる成果となった。加え、人間を思わせるその印象的な顔立ちは、多くの人々が熱帯雨林の生態系や野生動物の保全に関心を寄せるきっかけにもなりそうだ。
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🐒 🇨🇩 New species of monkey filmed in DR Congo rainforest
— AFP News Agency (@AFP) July 17, 2026
Named Colobus congoensis and known locally as "Likweli", the creature is only the fifth new monkey species to be identified in Africa in the last 75 years pic.twitter.com/1Carthh2iJ
'Very exciting' new species of monkeys with big, orange lips discovered 'hiding' in forest https://t.co/Q2q9iZJdmx pic.twitter.com/xyB707GSyB
— New York Post (@nypost) July 16, 2026