眼球にもインクを入れた“全身タトゥーの男性”が驚きの告白、「針が怖くてたまらない」

  • 文:宮田華子
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写真はイメージ(ShtterStock)

英国・イングランド中部のバーミンガムに住むマシュー・ウィーラン(45歳)は、「キング・オブ・インク・ランド(King of Ink Land)」の名で知られる人物だ。約30年にわたって身体にインクを刻み続け、施術時間は合計1600時間に及ぶ。

全身をタトゥーで覆う彼は、英国メディアで「英国でもっともタトゥーを入れた男性」として紹介されている。そのウィーランがこのほど、意外な一面を明かし話題を呼んでいる。

身体のほぼすべてを使ったボディアートの歩み

ウィーランが最初にタトゥーを入れたのは16歳のときだった。その後、顔や身体の広範囲にタトゥーを施し、耳の一部を切除するなど、さまざまな身体改造も行ってきた。2012年と2014年にはなんと眼球にもインクをいれている。

身体の大部分がインクで覆われているが、これまでタトゥーにつぎ込んだ金額は約3万ポンド(約650万円以上)だという。

彼の活動は、単に「タトゥーを多数入れること」にとどまらない。2016年には、「36人の認定タトゥーアーティストが同時に施術を行う」という世界記録への挑戦でも注目を集めた。天井から吊り下げられた状態で、複数のアーティストが同時に身体へタトゥーを刻むという大規模な試みだった。

これほどまで身体表現を追求してきた一方で、ウィーランの経歴は「奇抜な人物」という一面だけでは語れない。以前はコールセンターのオペレーターとして働いており、現在はボランティア活動にも取り組んでいるという。

全身を変えてきた男性が語った「針への恐怖」

そんな彼が今回明かしたのは「実は針が怖くてたまらない」という驚きの事実だった。注射針はもちろんのこと、タトゥー用の針も例外ではなく、施術にも恐怖を感じているという。

タトゥー施術に臨む際には、できるだけ痛みや負担を抑えるため、十分な睡眠を取ること、水分を多く摂ること、そして安心して任せられるタトゥーアーティストを選ぶことを大切にしているという。それでも施術への恐怖が完全になくなるわけではなく、強い不安から過呼吸になることもあると語っている。

採血や予防接種など医療用の注射針については、子ども時代から強い恐怖を感じ、苦手だったそうだ。

「結核の予防接種を受けた時のことを覚えています。本当に怖かった。(注射が)大嫌いで、何としてでも予防接種を避けようと思ったんです」

それでもタトゥーを刻み続けた理由とは?

針が怖いのに「英国でもっともタトゥーを入れた男性」となったウィーラン。その矛盾が今回大きく話題となった理由だ。数えられないほど多数のタトゥーを身体に刻み、大胆な挑戦もしてきた彼だが針への恐怖は克服できなかったという。

しかし彼にとってタトゥーは自ら選んだ身体表現だ。恐怖を感じながらも続ける価値があるものだったということなのだろう。

彼の体にはもうタトゥーを入れる箇所が残されていないため、過去4年半、新しいタトゥーを施していなかった。しかし彼は去る6月、SNSに手の甲の部分のタトゥーをレーザー除去したこと伝えるコメントを投稿。また「タトゥーを入れる生活」に戻る準備をしているようだ。

今後、再びタトゥーを施すのか。彼の次なる動きに注目が集まっている。

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ウィーランの近影。インクを入れた真っ黒の瞳も確認できる。@kingofinklandkingbodyart - instagram
「タトゥーだらけ」になる以前のウォーラン。@kingofinklandkingbodyart - instagram

宮田華子

ロンドン在住ジャーナリスト/iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授

アート・デザイン・建築記事を得意とし、さまざまな媒体に執筆。歴史や潮流を鑑み、見る人の心に届くデザインを探すのが喜び。近年は日本のラジオやテレビへの出演も。英国のパブと食、手仕事をこよなく愛し、あっという間に在英20年。

宮田華子

ロンドン在住ジャーナリスト/iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授

アート・デザイン・建築記事を得意とし、さまざまな媒体に執筆。歴史や潮流を鑑み、見る人の心に届くデザインを探すのが喜び。近年は日本のラジオやテレビへの出演も。英国のパブと食、手仕事をこよなく愛し、あっという間に在英20年。