ファッションのプロたちがガチで薦める、夏を乗り切る超優秀ワードローブ<後編>【着る/知る Vol.205】

  • 写真・文・編集:一史
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お薦め夏ワードローブの後編は、2名のナビゲーターによる実用的なお洒落アイテムの数々。

「涼しくてモダンなファッションアイテムはある?」。この問いにファッション界で活躍するプロが答えるのがこの記事。
仕事着もカジュアル化が進み、大人男性でも服装でエッジーな感性をアピールする時代になった。暑さがツラい夏には心と身体を楽にする快適性もほしい。その両方を兼ね備える新ワードローブがここにある。
前編に続く後編となる今回のナビゲーターは、4K 佐藤宏憲さん、HiRAO INC 鈴木將平さん。イベントに集うインフルエンサーや若いスタイリストなどに日々接する、広報宣伝を主な業務にしている二人だ。彼らがガチで愛用するお薦め品は、ほしくなること間違いなしのラインナップ。

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涼しくカッコいい大人の東京ストリート

4K 佐藤宏憲

ファッション系PRとホールセール(卸売)のオフィスに勤める佐藤宏憲さん。アウトドアブランドから東京モードまでミックスして着る大人カジュアルが得意だ。佐藤さんが挙げたアイテムは、涼しさ抜群の編みシャツ、2WAYで穿けるコンバーティブルパンツ、ウール素材のノースリーブプルオーバー。サンダルをアクセントカラーにした巧みな着こなし姿も見逃しなく。

トレンドのレースシャツでラフな服装を都会的に

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レースシャツはサウスツーウエストエイトのもの。価格は24,200円。太いバルーンパンツを合わせ、STABRIDGEとコラボしたキーンの新作「ワイメアティージー」をアクセントカラーに。

まず佐藤さんが披露してくれたのが、レース編みのシャツを主役にした着こなし。
「シャツは昨年買ったものです。大好きな便利アイテム。今年も同じのが売ってるんですよね。透けるトップスはほかにも持っていますがもっとほしくて。この色違いを買い足すか、別のなにかを選ぶか迷っているところです」
そう彼が語る近年の夏の必須ワードローブが透けるトップス。Tシャツやタンクトップの上に羽織るだけで洒落見えする。暑い日でも重ね着できる役立ち服である。

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レースシャツはTシャツ一枚だとモロばれになる崩れた体型もカバーしてくれるリゾート感覚のアイテム。

レースと聞くと反射的に女性の姿が頭に浮かぶ人も、違和感なく着られる服ではないだろうか。近頃はセレクトショップでも夏を涼しくする透け服がいろいろ見つかる。スポーツウェアのようなメッシュもあるから探してみよう。

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短パンに変身するロングパンツは、「屋外フェスで超便利」

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鮮やかな青いコンバーティブルパンツは、セダン オールパーパスの現行品。価格は31,900円。トップスをダークカラーで引き締め、Tevaの新作「ハリケーン エックスエルティー3」で足下を軽快に。

寒暖差が激しい環境で一日を過ごすとき最高に役立つパンツが、短パンにトランスフォームするコンバーティブルパンツ。
「フジロックなどのフェスに行くときの必需品。いつでも短パンになれるのがイイんです。これも毎年のように買い足してるパンツです」
アクティブな佐藤さんの日常を支える、野山と都会とをつなぐ服である。

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コンシールファスナーでセパレートして即座に短パンにできる。
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短パンは今夏にもっとも注目されているメンズワードローブ。東京都職員に仕事時の短パン着用が公に認められたことが春の報道ニュースになった。

公園や水場で子供と遊ぶお父さんにも便利なはず。濡れや汚れが心配なときにファスナーでサッとパーツを外せばOKだ。街中での短パン姿で脚を出すのが苦手な人も、これ1本穿いておけばレジャーシーンと行き来できる。

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「ファスナーを途中まで開けて膝を出すだけでも涼しいです」と佐藤さん。切り込み入りクラッシュドパンツのムードだ。

コンバーティブルパンツは山で着るクライミングウェアがルーツとされる服。手掛けるファッションブランドも増えてきた。洒落着に活用するなら、都会的なブランドから探すといいかもしれない。
現代的な生活に即したパンツだが、スポーツカジュアルな印象や、ファスナーがゴロつく穿き心地が気になる人もいそうだ。そのあたりも踏まえた上で好みの1本を見つけたい。

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昨年購入したエイチ ビューティー&ユースのコンバーティブルパンツ。カーゴタイプのシャカパンだ。

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タンクトップをやめてノースリーブに。ウール素材も旬の気分

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上に掲載したパンツコーデのインナーがこのウールプルオーバー。タンクトップより肌見せが少なく下着感が薄い。今夏に購入したバンブーシュートのもの。価格は14,300円。

こちらも近年の佐藤さんの自分定番アイテム。
「腕を出したいときによく着るのがノースリーブのプルオーバー。タンクトップ以上、Tシャツ未満の服です」
さらに彼のこだわりは素材にも及ぶ。愛用するのは身体の温度や湿度をほどよく保ち、汗が染み込んでも臭いにくいウール素材。布の風合いが優雅で、コットンやスポーツ素材より高級感がある。 

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右は昨年入手したコティ ビューティ&ユースのもの。左は最近買ったばかりの、パストルノヴァと山荘飯島のコラボ品。ランニングシャツに近いタイトフィットだ。価格は18,700円。

腕を出してもいわゆる“マッチョ”にならない上品なノースリーブ。ウール素材に限定すると探すのがたいへんかもしれないが、佐藤さんの愛用品をご参考に。

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チープシックをまとう、ハイ&ローな日本の夏

HiRAO INC 鈴木將平

モード、ラグジュアリー、コスメの世界的なブランドを取り扱うPRオフィスのスタッフである鈴木將平さん。仕事時には黒スーツもビシッと着こなす彼に、ガチのプライベートな愛用品を教えてもらった。そのアイテムは、ヘインズのTシャツ、ファミマのソックス、日本の手ぬぐい。高価でなく「やっぱりいいよね」と膝を打つ日本男児の定番がずらり。

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私物を見せて解説してくれた鈴木さん。

手ぬぐいがスカーフ代わりに大活躍

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よく使っている日本の手ぬぐい。麻の葉、和傘などの伝統柄が多い。

「いまシルクスカーフが流行ってるじゃないですか。でも僕自身はソフト過ぎる風合いに馴染めず使うことがありませんでした。そこで目をつけたのが日本の手ぬぐい。コシのあるコットン素材がちょうどよくて。洗い込めば馴染んでくる経年変化の味わいも好きです」
そう語る鈴木さんの手放せない日用品が伝統の手ぬぐいだ。東京・浅草まで和柄のものを買いに出掛ける。洋服に合わせやすいグラフィカルな連続模様が好みだ。

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ヘインズの「ビーフィーT」と組ませたスカーフ代わりの使い方。

シルバーネックレスでなく、手ぬぐいを巻く涼し気な装い。金属のジュエリーが苦手な人の首周りのアクセントにも役立つ。コットンは汗を吸うから機能面も万全だ。
「使ううちに端がほつれるのも手ぬぐいの魅力のひとつ。ラフでバランスがいい仕立てだと思っています」 

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昨年の夏祭りにて。手ぬぐいを頭に乗せた着こなし。足下も雪駄で日本の夏を満喫。

手ぬぐいのもうひとつの使い方が、頭に乗せて帽子を被る着こなし。平安時代に被られた、虫除けを目的にした布のベールを垂らした「市女笠」の印象にも似た日本スタイルだ。太陽が照らす昼間は、首周りをガードして日焼けを避けられる。手ぬぐいの活用方法は無限大である。

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Tシャツはヘタらない固めのコットン生地が好み

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洗って色褪せしたビーフィーTと新品パッケージ。公式サイトでは一枚入り価格で2,420円。

ヘインズ「ビーフィーT」は、王道Tシャツの頂点に立つ大定番。厚みのあるヘビーウェイトが特徴だ。超長綿の滑らかな高級Tシャツの着心地を知る人でも、ここに戻っていくほどの強い惹きがある。
「僕が今回挙げた愛用品3点に共通する要素は、固めのコットン素材なこと。ビーフィーTがその代表的な存在でしょう。気兼ねなく安心して着られる服です。愛用のきっかけは無地Tシャツを探していたとき、職場の上司から『これがいいよ』と薦められたこと。洗い込むと色落ちしますが、黒Tシャツにありがちな青っぽい変色でなくいい色になります。襟がヘタらないのも凄いですね」

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1年ほど着込んだ品。襟の頑丈さ、落ちた色のニュアンスが鈴木さん好み。

ヘインズのTシャツは全般的に下着用途が前提であり、着丈が長くボディに沿うものが多い。ビーフィーTは全体にゆとりがあるものの、より幅広で着丈を短くしたいならセレクトショップ別注品を探してみよう。現代的なサイズバランスが見つかるかもしれない。

ネットで話題のファミマのソックス。履けばわかる人気の理由

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気になっている大人も多いであろうファミマのソックス。価格は一足429円。

自宅にあるファミマソックスを鈴木さんに撮ってもらい、写真を見て驚いた。同じファミマ色のラインソックスが10足ほど並んでいる。よく履くとは聞いていたものの、コアな愛用者だったとは!
「何気なくコンビニで買ったのが最初です。いまでこそ外国人の土産になるほど人気沸騰していますが、そのときはまだマイナーな存在でした。気に入っている特徴は、ずり落ちないことですね。かなり厚みがある生地で、しっかりと脚に固定されます。ドレッシーな服装のときでも使うようになりました」

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オフィス勤めの今日の仕事着でもソックスはファミマ。白が夏の軽やかな気分を高める。バリーの高級シューズと組ませたハイ&ローなコーデ。

大人層が悩ましいのは、ポップなユーモアであるファミマ色のラインをどう考えるかだろう。
「そこが工夫されていて、ラインの位置が高いのです。ロングパンツなら普段の生活でラインが見えることがほぼありません。あえて遊び気分で目立たせたいなら、短パンに合わせてもいいですし」
愛用者だからこその説得力のある解説だ。昔のメンズファッションのマナーでは、スポーツ用途の白ソックスと革靴を合わせるのはNGだった。でもいまや、革靴+白ソックスのほうがお洒落とされるまでに時代が様変わりしている。ワンコインで買えてしまうファミマの白ソックスには、モダンな着こなしに導いてくれる価格以上のバリューがある。

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取材時の服装がこのスタイル。ワコマリアのアロハ風シャツにワイドスラックスの夏らしい組み合わせ。茶系の色味は最近のトレンドであるファッション傾向だ。

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・ファッションのプロたちがガチで薦める、夏を乗り切る超優秀ワードローブ<前編>【着る/知る Vol.204】

 

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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