日差しがまぶしく暖かな春がやってきた。暗く重い冬服から、軽やかな服装に衣替えしたい季節だ。足下を飾るシューズも、清潔で爽やかな白スニーカーの出番が増えてくる。
いま白スニーカーをワードローブに加えるなら、デイリーなファッションを新鮮にアップデートさせ、歩きやすい一石二鳥なテック系を狙いたい。ここに紹介する3足は、ファッショニスタ御用達のサロモン、ミズノ、オンのテック系モデル。各ブランドの製品ラインナップから、品よくクリーンな白スニーカーを一足ずつ厳選した。
ディテールが目立ちにくい白はテック系にありがちな派手さが和らぎ、どんな服装にも自然に溶け込む。「大人の白スニーカーはローテクなクラシックモデルが最適」とされた時代は遠い過去のもの。モダンで活動的なテック系で、快適な日々の装いを愉しもう。
※ 各スニーカーの公式オンラインストアのリンク先は記事末の囲み欄にて。
Y2K感覚の現代のスタンダード
サロモン「スピードクロス 3」
Y2K(2000年代)をルーツに持つスニーカーは、流行のファッションに合うルックスと快適な歩きやすさとを併せ持つ優れもの。男女を問わず街のスタンダードになり人気が定着している。
Y2K前後の時代に生まれたデザインを「スポーツスタイル」のカテゴリーで展開しているのがサロモンだ。そのラインナップのなかで限りなくオールホワイトに近いモデルが、ここに掲載する「スピードクロス 3」。多色使いが多いサロモンのなかでも、白さが際立つ珍しい一足である。
トレイルランシューズとして開発されただけに、軽量でアウトソールのグリップ力が高い。往年の走りの機能はデイリーな街歩きにジャストフィット。アッパーは通気性がいいメッシュ構造で足の蒸れを防ぐ。
ファッション目線ではアッパーをホールドする側面のジグザグパーツが魅力的だ。白やグレーの同系色パンツと組ませたとき足下をスタイリッシュに彩る。例えば、服をブルーストライプシャツ+白パンツにしたとき、シューズをスピードクロス 3にすればスポーティに垢抜ける。「ネオ・コンサバティブ」と呼びたいモダンな大人スタイルになる。
それでは気になる履き心地について。実際に足を入れまず感じたのは、全体に細身のつくりであること。厚手のタンや柔らかなアッパーがソフトに足を包み込む。ヒール周辺を固めに成型して足をがっちりとホールドする構造は、山走りを追求するサロモンらしい安定感。アウトドアも駆け抜けるスピードクロス 3こそ、現代の日常使いにバランスがいい安心の定番モデルである。
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透けるアッパーで夏まで快適
ミズノ「ウエーブ プロフェシー ストラップ2」
商業施設などへの出店も加速して、お洒落界隈で人気急上昇中のミズノのスニーカー。なかでもひと目でミズノとわかるアイコニックなパーツが、波打つような空洞ソール「インフィニティウエーブ」である。クッション性と安定性を両立するこのソールを用いて、サンダルとスニーカーの中間の立ち位置を狙ったのが「ウエーブ プロフェシー ストラップ2」。2026年4月18日(土)に掲載の色「オフホワイト」が新登場する。
通気性バツグンの透けるアッパーを、ベルクロ留めストラップで締める個性派だ。履くソックスとの色合わせが着こなしの鍵になる。ベーシック好みの大人なら、ベージュ寄りのアッパーと揃えて同色のソックスを組ませるか、真っ白なストラップに合わせ白ソックスにするかの二択になるだろう。
色コーデに自信がある人は、カラフルなソックスを透けさせる遊びにもぜひチャレンジを。サンダル気分で素足でラフに足入れしても、暑い夏を心地よく過ごせそうだ。足首部分の内側がとてもソフトな素材だから、素足での擦れの心配も少ないだろう。
斬新な見た目のソールながら、一般のスポーツスニーカーと同じように動ける。着地は樹脂素材ならではの固めな感触で、前へと進む足運びは良好である。
ヒール箇所の外側を樹脂パーツでしっかりサポートして、安定性にも配慮したのはさすがミズノ品質だ。細部まで精緻なつくりで高級感がある。ソールにインパクトを持たせただけのファッションシューズとは一線を画す大人仕様だ。
フィッティングは公式オンラインストアの記述にもあるように横幅がやや細い。購入時はサイズアップも視野に入れておこう。
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超厚底ミニマルデザインで驚異的に歩きやすい
オン「クラウドモンスター ハイパー PAF」
オンが「驚きの反発力を発揮するマックスクッションシューズ」と称する「クラウドモンスター ハイパー PAF」。「クラウドモンスター ハイパー」は定番のロードランニングシューズで、PAFはファッションブランドのポスト アーカイブ ファクション(POST ARCHIVE FACTION)のこと。この一足はオンとPAFとがコラボした限定スニーカーである。
PAFのロゴは表面になく、オンのマークも小さく各所に配置された。オンのラインナップのうち、もっともミニマルといえるオールホワイトのスニーカーである。
組ませるパンツは裾幅が広いワイドやバギー、または真逆の細いスキニーが合いそうだ。ごろっと丸いシルエットを活かした着方が映える。服装ジャンルはスポーツ系やストリート系と特に相性がいいように思う。
オンらしい機能美に満ちたスニーカーだが、なによりお伝えしたいのは履き心地、歩き心地の素晴らしさだ。地面から浮いた状態で前へと足が運ばれるように弾む感触は、オンのなかでもトップクラスではないだろうか。この記事の制作者も愛用している、一度履くとやみつきになる超高性能シューズである。
ただ購入するときは一点だけご留意を。それは25年秋冬シーズンでのコラボモデルであることだ。オンの公式オンラインストアでも、取り扱いセレクトショップでも販売が継続中だが、在庫限りの可能性が高い。ほしい人は早めに決断してゲットするのがいいかもしれない。

ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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