配達ロボがバス停に突っ込む衝撃事故に不安の声…ガラス粉砕の瞬間をとらえた映像が拡散

  • 文:山川真智子
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ロボットの手。Shutterstock ※画像はイメージです

シカゴで、わずか数日の間に2台の自動配送ロボットがバス停の待合所に衝突する事故が発生した。負傷者はいなかったものの、ガラス破損などの物的被害が出ている。これまでも配送ロボットに対する批判的な意見が市民の間から出ていたが、今回の衝突事故を受け、反発はますます強まりそうだ。

バス停侵入 ガラスパネルを粉砕

最初の事故は、3月22日にシカゴ・トランジット・オーソリティ(CTA)のウエストタウンで発生した。監視カメラに捉えられていた映像には、自動配送ロボットがシェルタータイプのバス停のガラスパネルに突っ込みガラスを粉砕し、一旦停止後そろそろと後退して行く様子が映っている。

フォックス・ニュースによれば、事故を起こしたのは、サーブ・ロボティクス社製ロボット。同社はこの事故が起きたことは承知していると述べ、負傷者はおらず作業員がすぐに駆け付け現場の片付けに対応したと説明した。事件を非常に深刻に受け止めており、現在原因を究明するため調査中だとしている。

日常的に人に接触 人的被害もあり得た?

2件目の事故は、その翌々日の3月24日に発生。ココ・ロボティクス社が所有するロボットがオールドタウンの歩道のバス停に突っ込み、ガラスを破損させた。CBSニュースによれば、取材記者が現場に到着したときには、ロボットはすでに撤去されていたという。

近くの理髪店の理容師は、物音がしたので何事かと外を見たらロボットがいたと記者に説明。近所ではしばしばロボットが動き回っていて、よく人にぶつかっていると話した。この衝突でもけが人は出ていないが、もしもバス停に誰かがいたら、巻き込まれて大変な事態になっていただろうと記者は指摘している。

ココ・ロボティクス社の副社長は、同社のロボット配送には100万マイル(約160万キロ)以上に及ぶ実績があり、最高速度は時速約5マイル(約8㎞)で、安全性を最優先にしていると説明。今回のような構造物に衝突する事故は初めてで、これを教訓に再発防止に全力を尽くすと述べた。

市民は不安視 今後の実用化の課題に

ロボットを所有する企業は、責任を認めバス停の修理費用を負担すると述べるなど低姿勢だが、事故は最も悪いタイミングで起きてしまったようだ。実は事故を起こしたロボットは、シカゴ市のロボット配送実用化のためのパイロット・プログラムのもとに試験的に採用されているものだ。プログラムは2027年5月まで実施予定だが、シカゴ・サンタイムズ紙によれば、歩行者のじゃま、人間の仕事を奪うなどの苦情が出ており、プログラムの終了を求める嘆願書に4000人以上の署名が集まっている(3月27日現在)。今回の事故で、批判の声はさらに高まりそうだ。

現在日本でも、自動配送ロボットは公道走行が可能となっており、社会実装に向けた検討が行われている。なかでも安全性の担保は大前提とされており、今回のような事故は、今後ロボットの活用を進めていくうえで注視すべき事例と言えよう。

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@abc7chicago

Surveillance footage shows a delivery robot crash into a CTA bus shelter. The incident happened in the 400-block of North Racine Avenue at the CTA Grand and Racine bus shelter. The bot is owned by Serve Robotics; ABC7 reached out for a statement.

♬ original sound - abc7chicago

ロボットが衝突する瞬間の映像

 

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2件目の事故後の現場をレポートするニュース映像