「今すぐ焼き払え」宇宙で発見された謎の卵…中身の正体に驚きの声

  • 文:吉井いつき
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Shutterstock ※画像はイメージです

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中のNASA宇宙飛行士がSNSに投稿した一枚の写真が、世界中のネットユーザーを恐怖と混乱に陥れた。そこに写っていたのは、灰色の卵の中から腕を突き出す異形の黒いエイリアン!? 異様な光景に、投稿には「今すぐ焼き払え!」と悲鳴のようなコメントが殺到している。

ISSの「スプドニク1号」

今年3月21日、話題の画像を投稿したのは、NASAの宇宙飛行士ドナルド・ペティさん(70歳)。石のような卵の殻を破り、腕と顔を突き出して、今まさに生まれ出ようとしているエイリアンの幼体の姿を捉えたような衝撃的な画像の投稿に、コメント欄には「破壊しろ!」「お願いだから地球に持ち帰らないで」といった声が寄せられた。

この恐ろしい外見をした物体の正体は、実はジャガイモだ。早生種の紫ジャガイモの種芋のため、よく見かける白いジャガイモと異なり、表面の皮も濃い色をしているのだ。突き出している黒いものは、当然ジャガイモの芽である。

ドナルドさんは、勤務時間外に行っているスペースガーデンプロジェクトの一環として種芋を持ち込んだのだという。投稿には、世界初の人工衛星スプートニクにちなみ、このジャガイモを「スプドニク1号(Spudnik-1)」と命名したことも記されている。

なぜジャガイモの芽は不気味な姿になったのか?

地球でよく見るジャガイモの芽と異なり、なぜこれほど不気味なのか。原因は無重力という環境にある。ドナルドさんによると、重力のない宇宙空間では根や芽は特定の方向(下や上)に向かうことなく、あらゆる方向に伸びていくのだという。

また、画像をよく見ると、イモの表面に白いマジックテープが付けられていることがわかる。これは無重力環境にあるテラリウムに種芋を固定するための工夫なのだそうだ。

「映画オデッセイ(2015)でも描かれた通り、ジャガイモは可食部の割合が非常に高く、将来の宇宙探査において重要な役割を果たすことになるでしょう」と、ドナルドさんはその意義を語る。

今年に入り、NASAは今後7年間で日本円にしておよそ3兆円を投じ、本格的な月面基地を建設するという壮大な計画を明らかにしている。ISSの片隅で育つ不気味なジャガイモは、いつか月面基地で人々の生活を支えることになるのかもしれない。

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ドナルド・ペティ宇宙飛行士の投稿