減量成功のはずが…胸だけ異常肥大、合計17kgに達した女性の告白「寝ると呼吸できない」

  • 文:吉井いつき
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Shutterstock ※画像はイメージです

ダイエットという健康への一歩が、皮肉にも人生を左右する難病を明らかにすることがある。肥満治療薬を使用したところ、乳房だけが巨大化し続ける稀な病気であることが発覚した女性がいる。米ピープルが取り上げた。

体重は減るのに胸が大きくなっていく恐怖

英イングランド東部に住むティアナ・ムーンさん(30歳)は、2024年、体重を減らすためにマンジャロの使用を開始した。マンジャロはGIPとGLP-1という2つのホルモン受容体に作用する糖尿病治療薬であるが、体重減少の効果から、イギリスなど諸外国では肥満症にも使用されている(日本では糖尿病治療薬としてのみ承認されている)。

食事制限と薬によって順調に体重が落ちていく中、ティアナさんは奇妙な現象に見舞われた。通常、肥満治療薬で大幅に減量すると、胸の脂肪も落ちてサイズダウンするのが一般的だ。しかし彼女の場合、胸だけが異常なスピードで巨大化していったのだ。

ティアナさんは思春期の頃から平均よりも胸が大きく、当初医師は、比較的よく見られる「乳房肥大症(マクロマスティア)」を疑った。しかし、詳細な病歴と、体重減少に反比例して成長を続ける異常な経過を分析した結果、さらに重篤な疾患である「巨大乳房症(ギガントマスティア)」であるとの診断が下された。

巨大乳房症はホルモンバランスの変化、遺伝、自己免疫疾患などによって乳房組織が急速かつ過剰に増殖する良性疾患だ。世界でも300例ほどしか報告されていない希少な病である。

巨大な胸がもたらす苦しみ

現在、ティアナさんの両胸の重さは合計で約17.7kgに達しており、彼女の全体重の20%に相当する。この過度な重量は、彼女の生活に深刻な影響を及ぼしている。慢性的な背中や首、肩の痛みはもちろん、仰向けに寝ると、胸の重みが肺を圧迫して十分な呼吸ができなくなってしまうという。

さらに、精神的な苦痛にも悩まされている。外出時には周囲の好奇の目に耐えなければならない。少しでも小さく見せるために、胸をきつく締め付けるなどの工夫を強いられている。

ティアナさんは乳房縮小手術を検討しているが、巨大乳房症は、手術をしても組織が再び同じスピードで増殖し始める可能性がある。手術の負担は大きく、いずれにしろ苦渋の決断となる。

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【画像】ティアナさんのInstagram

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