【古着ブーム最前線】コムデギャルソン、オーラリー、サカイ…100店舗が大集結する古着の祭典で、“未来の家宝”を勝ち抜く

  • 文:石川博也
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「Tokyo Vintage Fashin Week」のポスター

 古着ブームの昨今。新幹線に乗って地方の有名店を訪れる人も珍しくなく、古着を愛でながら酒を呑むBSテレ東の番組「古着で呑む」は、昨秋シーズン3が放送されたほど、古着は人気のコンテンツとなっている。

実際、原宿にはおよそ150店舗以上(2023年現在)の古着店が存在。ブームは日本にとどまらず、アメリカ最大級の古着販売サイトThredUPの2024年の報告書によると、2023年の世界全体の古着の売上高は前年比18%増の1970億ドル(約30兆円)。2028年までには3500億ドル(約54兆円)規模に達すると予測されている。

そんな中、この春、古着文化を国内外に発信する新たなファッションイベント「Tokyo Vintage Fashin Week」が、東京で開催される。これは東京を世界5大ファッションウィークの一角として確立することを目指すTOKYO CREATIVE SALONの公式イベントとして行われるもので、ファッション関係者から一般来場者まで、幅広い層に向けて古着ファッションの魅力と価値を体感できる内容になっている。

「Tokyo Vintage Fashin Week」では、日常的に親しまれているレギュラー ヴィンテージ、数十万円の価値があるような希少性、歴史的価値が高いプレミアム ヴィンテージ、「未来のヴィンテージ」になり得るフューチャー ヴィンテージの3つのカテゴリーに分けて、コンテンツが展開される。

中でも注目は古着に宿る“時代背景”や“ストーリー”をスタイルとして表現する「ヴィンテージ ファッションショー」で、テーマを変えて2つのショーを開催。古着が持つ文化的価値や奥深さを発信する。

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「Tokyo Vintage Fashin Week」実行委員・アンバサダーを務めるスタイリストの原田学(左)、DEPT COMPANY代表、環境アクティビストのeri(右)

初日となる3月13日(金)に予定されているのが「レギュラー ヴィンテージ ファッション ショー」だ。「Tokyo Vintage Fashin Week」実行委員・アンバサダーを務めるスタイリストの原田学とDEPT COMPANY代表であり、環境アクティビストとしても活動するeriをショーのスタイリストに起用。現代のファッションシーンにおいて再評価が進む「レギュラー ヴィンテージ」の古着のみで構成されたランウェイを披露する。

2日目の3月14日(土)は、未来の価値を創造する「フューチャー ヴィンテージ ファッション ショー」を開催。スタイリストの三宅陽子がスタイリングを手がけ「コムデギャルソン、ヨウジヤマモトなど90年代の貴重なアーカイブからディオール オム、オーラリー、サカイまでを横断。数十年後には、今以上に価値を持つであろう「フューチャー ヴィンテージ」を厳選し、時代を超えて共鳴し合うルックを通して、次世代へとつなぐ新しいファッションの在り方を描き出す。

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「ヴィンテージ マーケット」には、ジャンティークやベルベルジン、ピグスティ、ピッツなどが参加する。

国内外から約100店舗が集結する「ヴィンテージ マーケット」では、ジャンティークやベルベルジン遊歩道店、ピグスティなど人気のヴィンテージショップが集結。希少なプレミアムヴィンテージをはじめ、さまざまな古着アイテムを販売する。

最終日の3月15日には、スペシャルコンテンツとして、コレクター垂涎のアイテムが続々登場するオークションを開催。どんなアイテムがどんな価格で落札されるのか? ヴィンテージマニアならずとも気になるところだ。

ほかにもフードエリアでは、メグルおいしいプロジェクトや五ノ神製作所、金菜亭などが絶品メニューを提供するなど、話題満載のイベントだ。

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「Tokyo Vintage Fashin Week」実行委員長の松井智則

「Tokyo Vintage Fashin Week」実行委員長を務めるワンオー代表の松井智則は、初めての就職先が古着屋で、そこで出会った服たちが持つ歴史や背景、そして人の想いに触れたことが、自分の価値観を形成したという。

そして、近年、ヴィンテージファッションやサステナビリティが社会的なテーマとして広がっていくのを見て、過去に生まれた服が持つ“時間の価値”を、現代の感性で捉え直し、未来へつなぐことの重要性を強く感じるようになった。

「服は単なるモノではなく、人や時代との関係性の中で育まれ、受け継がれていく存在です。“Tokyo Vintage Fashion Week”は、そうした服の系譜と価値を可視化し、過去の記憶を宿すデザインに新たな視点を重ねることで、次の時代へとつなぐための場として生まれました。この取り組みを通じて、服と人との関係をあらためて見つめ直し、ファッションが持つ文化的な価値を次の世代へと届けていきたい。そして、多くの方にこの新しい体験を通して、ファッションの未来を一緒に感じてもらえたら嬉しいです」

これまでのファッションウィークは、主に「新しく作られたもの」をトレンドとして発信してきたが、「Tokyo Vintage Fashion Week」は「受け継がれてきたデザインに、現代の視点でトレンドを与える」という新たなアプローチを持ち込む。

目的は、増え続ける古着を、単なるマーケットや消費の対象としてではなく、「次に流行するスタイル」として再定義すること。

この取り組みを通じて、過去と未来をつなぐ新たな価値観を提示し、ファッションの未来を提案していく「Tokyo Vintage Fashion Week」。世界のヴィンテージ市場を牽引する日本の古着カルチャーの今を感じられるだけではなく、古着をとりまくパラダイムシフトまでももたらしてくれるイベントになりそうだ。

Tokyo Vintage Fashion Week

開催期間:2026年3月13日(金)〜15日(日)
開催時間:3月13日(金)13:00〜19:00
3月14日(土)10:00〜19:00
3月15日(日)10:00〜17:00
会場:新宿住友ビル三角広場
住所:東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル
入場料:無料
https://tokyovintagefashionweek.com/

「レギュラー ヴィンテージ ファッション ショー」
3月13日(金)14:00開場/14:30スタート

「フューチャー ヴィンテージ ファッション ショー」
3月14日(土)15:00開場/15:30スタート

※ 観覧は誰でも可能(座り・立ち見席有)。 
※ 満席になり次第、観覧を制限する場合あり。