ラーメンから発酵食品まで、会津・喜多方を堪能するオススメ5つ

  • 写真・文:鈴木修司
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ビームスジャパンの鈴木修司です。今月の旅の舞台は、福島県は“喜多方”です。喜多方といえば、“日本酒”や“蔵”を思い浮かべる方も多いと思いますが、なんと言っても“ラーメン”です。日本三大ラーメンのひとつとも言われる“喜多方ラーメン”、個人的にご当地ラーメンの中で群を抜いて好きなラーメンです。

1.あっさり醤油が心に沁みる「喜多方ラーメン」

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 ラーメン専門家でもない私が語るのもおこがましいですが、あさっり醤油系の沁みるスープに、ほどよく絡まる平打ちちぢれ麺との相性が堪らず、何杯でもいけそうなぐらいに美味いです。しかも、喜多方ラーメンと言えば、“朝ラー”。お店に貼られていたポスターからも見て取れるように、しっかりと喜多方の歴史や文化に関係する由緒正しいものなのです。ただ美味しいからではなく、そこには食べるべき理由があったのです。こういったストーリーが堪らず、それもあって私は大好きなのかもしれません。小難しいことはさておき、喜多方ラーメンの美味さは格別で、その地で食べるなら美味さ倍増なので、喜多方を訪れて、朝からでなくとも食してみてください。 

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2.会津の酒造りに出合う「大和川酒造店」

ラーメンの次に来るのは、地酒。福島県全域が屈指の日本酒産地ですが、とくに喜多方と会津若松を中心とした会津地方は酒造りが盛んです。その歴史も古く、今でも多くの酒造メーカーがこの地でしのぎを削っています。

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以前よりお世話になっている“大和川酒造店”さんを久々に訪れましたが、やはりここは良い場所です。何よりも看板銘柄である“弥右衛門”が美味いのですが、原材料の米や水にとてもこだわられ、酒蔵では歴史や製法までかなり詳しく説明(展示)されています。また最近リニューアルされ、更に興味津々な場所となっています。お酒の元となる蔵内に湧き出す水を差し込みながらの試飲&お買い物は最高です。

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3.発酵の歴史も学べる“若喜商店”

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また、会津地方は発酵食品の歴史が古く、喜多方の各所にもそれを見ることが出来ます。初めて訪れた醤油製造の“若喜商店”さんでは、その歴史と特徴を学ぶことが出来ました。日本酒と同様に、醤油や味噌などのレベルがとても高いです。ちなみにこちらの若喜商店さん、喜多方の一丁目一番地とも思える街の中心にあり、建物も含めて往時の繁栄をひしひしと感じます。工場や蔵などを案内頂いたのですが、びっくりするようなことがあって(建物内にアンティーク玩具のお店があったり)、こちらも行ってみてください。

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4.”落花生ソフト”にハマる「アイヅピーナッツマート」

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そして、意外に知られていないですが、喜多方周辺は落花生の産地でもあります。落花生そのもの、様々な落花生製品を購入できる“アイヅピーナッツマート”さんも訪れてみてください。とくにオススメなのが“落花生ソフトクリーム”、独特のコクが堪りません。

5. ラッセル車が郷愁を誘う”熱塩温泉”

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最後に紹介したいのが、今回宿泊した“熱塩温泉”。まさに喜多方の奥座敷と言っても良い街外れにあるのですが、風情と景色が堪りません。かつての賑わいを教えてくれる廃線(旧国鉄日中線)となった“熱塩駅”(現在は日中線記念館として開かれている)に行ってみましたが、かつて見た映画のセットのような哀愁がただよう場所です。雪を掻き分けて直走った“ラッセル車”も当時のままに展示され、なんと車内まで入ることができるのです。安直な表現ですが、まるでタイムスリップしたかのような時間を楽しむことが出来ました。

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その日は熱塩温泉の“山形屋”さんに宿泊させて頂き、“一流の田舎”を堪能しました。地酒と地の食材をふんだんに使った自慢のお食事に満足、しっとりとした嫌味のないお湯と合わせて、大満足の夜となりましった。ちなみに名前の由来は、「熱っちくて塩っぺえ温泉だからっし」だそうです。

BEAMS JAPAN クリエイティブディレクター鈴木修司が日本の魅力を紹介! 

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鈴木修司

BEAMS JAPAN クリエイティブディレクター

1976年、三重県松阪市生まれ、ビームスと同い年です。年間120日近くを旅に費やし、日本各地の様々な場所で魅力的なモノ・ヒト・コトに関わる仕事をしています。肩書きは“BEAMS JAPAN”のクリエイティブディレクター、日本に関係することあれば比較的なんでも来いのスタンスです。大学などで講師を務めることも。『銘品のススメ』著者、『都道府県おでかけ図鑑』監修。

鈴木修司

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1976年、三重県松阪市生まれ、ビームスと同い年です。年間120日近くを旅に費やし、日本各地の様々な場所で魅力的なモノ・ヒト・コトに関わる仕事をしています。肩書きは“BEAMS JAPAN”のクリエイティブディレクター、日本に関係することあれば比較的なんでも来いのスタンスです。大学などで講師を務めることも。『銘品のススメ』著者、『都道府県おでかけ図鑑』監修。