【木にしか見えない女性】人々を困惑させた、“木の幹と同化したモデル”に話題騒然

  • 文:吉井いつき
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画像はイメージです。

一見するとただの木だが、よく見ると裸の女性が幹と一体化している!? ドイツの公園で、木の幹と見分けのつかない姿をした女性が現れて人々を困惑させた。これは迷彩ボディペイントという技法を使ったトリックアートで、英デイリースターに取り上げられるなど、話題を集めている。

カモフラージュで「見えない」女性

ヨルグ・デュスターヴァルト氏は、20年以上にわたってモデルの体にカモフラージュ・ボディペイントを施し、自然の風景や人工的な環境に溶け込ませるというユニークな手法を追求しているドイツ人アーティストだ。その作品は高い評価を受けており、企業のキャンペーンやテレビCMでも使われたことがある。


この度公開された最新作は、ドイツのブラウンシュヴァイクの公園で撮影された。女性モデルは樹皮の色や質感に合わせたペイントを全身に施されており、木の幹に寄り添うと、その姿は木と一体化したように溶け込んでしまう。


この日撮影された写真の一部はデュスターヴァルト氏の公式Instagramでも公開されているが、その仕上がりは見事なもので、「美しい」「素晴らしい」と称賛されている。その場で近づいてもほとんど見分けがつかないほどだったようで、この日たまたま公園を訪れた来園者たちは皆、この「見えない女性」に困惑したという。

ナチュリズムの衰退への問題提起?

デュスターヴァルト氏のアートは、人間の裸体に周囲の環境に溶け込むようなボディペインティングを施すというものだ。ナチュリズム(裸体主義)を直接訴えるものではないが、見た人々に「裸体」と「自然」との関係について意識させるきっかけを与えている。

デイリースターの記事によれば、ヨーロッパにおけるナチュリズム運動は近年衰退に向かっているという。特にジェネレーションZ(1990年代後半〜2000年代初頭生まれ)と呼ばれる若い世代の参加が減少しており、ナチュリスト団体は危機感を募らせているそうだ。

デュスターヴァルト氏のアートは自然の美しさ、そして人間の体というテーマをユーモラスに表現している。迷彩ボディペインティングが若者のナチュリズムへの関心を高めることにつながるかもしれないと、ナチュリストらは期待を寄せているようだ。

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木と一体化している女性

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メイキング動画

 

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