コートを探すなら、いまから目をつけておくのが吉。優れた素材やデザインを取り入れた、デイリーに使える優れものを厳選して紹介する。今回は、贅沢な素材づかいで格別な雰囲気が宿る、レザーコート。そこにひと捻りの技巧が加われば、また新たな一面が見える。
やわらぐ日差しと澄んだ空気を感じたら、本格的な秋冬シーズンの到来だ。今特集では、着こなしの主役となるコートに光を当てたい。今季の新作の中から、いま選ぶべき“名品”コートを見つけよう。
『名品コートの選び方』
Pen 2025年11月号
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独自加工が生む、気骨ある表情(サバイ)

一見するとエイジング加工を施したかのような面持ちだが、これは茶芯とベージュ芯の革を特注し、製品洗いと手絞りによって部分的に芯の色を際立たせたもの。エイジング加工と似て非なる、職人の手仕事の賜物だ。
ブルースエードの静寂な佇まい(シュガーヒル)

¥187,000/シュガーヒル(林デザイン事務所株式会社 https://store.sugarhilltokyo.com)
ビロード調のオールスエードレザーを採用した、膝下丈のコート。フロントボタンにも同じ素材を使用し、ミニマルなデザインに仕上げた。深淵のブルーが静謐な表情を見せる。
歴史的な一着が、モダンに甦る(グラフペーパー)

1960年代フランスの国営行政機関などに納品されていた品をモダンに再構築。セミダブルの打ち合わせや胸のポケットはそのままに、シルエットを微調整。肌触りのいいシープスキンと歴史的一着が調和。
光沢を抑えた、都会的なレザー(シーシーユー)

さまざまな年代のコートの要素を組み合わせ、軽やかで着こなしやすいようにアップデート。イギリス産シープレザーの表面に、光沢を抑えるナッパラン加工を施すことで、都会的な顔つきに。