
2025年9月4日、キャサリン妃は自然史博物館での公務にウィリアム王子と共に現れ、これまでになく明るい「ハニーブロンド」のヘアスタイルを披露した。
これまで長年、深みのあるブラウンを基調とした落ち着いたヘアカラーをトレードマークとしてきた彼女。ブロンドヘアは「人生初」と言われ、大胆な挑戦であった。来場者やメディアは一斉にその変化を報じ、イギリス国内外で「秋のファッショントレンドを先導するのでは」とささやかれるほど好意的な評価が多かった。ファッション誌は「最も大胆なイメージチェンジ」と称え、スタイリスト筋からも「新しいシーズンを象徴するスタイルだ」との期待が寄せられた。
王室という伝統的な枠組みに身を置くキャサリン妃が見せたこの一歩は、ファッションアイコンとしての地位をさらに確立するかのように見えたのである。
実は「The Cut」(New Yorker)によれば、この公務の少し前、夏休み中にごく短い間だけブロンドの姿が目撃されていたという。だが当時ははっきりした写真も少なく、今回のように正式な場でお披露目されたのは初めてだったため、「人生初のブロンド」として大きな注目を集めることになったのである。
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2日後にブラウンにリターン!なぜ!? 2つの見解
ところが、である。そのわずか2日後、9月6日に彼女が女子ラグビー・ワールドカップの会場に姿を現した際には、すでにお馴染みのブラウンヘアに戻っていたのだ。
9月4日に見せたブロンドの鮮烈な印象がまだ冷めやらぬ中での「逆戻り」は、報道陣やファンを驚かせた。なぜこの短期間で変化が起きたのか、その理由をめぐってさまざまな憶測が広がっている。
一つの見方は、単なるスタイルの実験だったという解釈である。もともとキャサリン妃はハイライトや明るめの色を部分的に取り入れることもあり、今回はそれをさらに推し進めた試みだったとされる。秋を前にした一時的な冒険であり、深い意味はなかったのではないか、という解釈だ。
一方で、ブロンドへの反発や批判があったことも「リターン」の背景にあるのではないかという見方も根強い。賞賛もあったものの、オンライン上では「似合わない」「人工的で不自然」「まるでウィッグ」といった辛辣なコメントが多数見受けられた。
メディアも「やはり従来のブラウンの方が安心する」といった記事もあれば、「人々の反応は正直ひどいものだった」と指摘するものもあり、「ブロンドへのイメチェン」に否定的な空気が予想以上に広がっていたようだ。
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キャサリン妃擁護の声も
こうした風当たりの強さに対して、擁護の声も少なくなかった。故ダイアナ妃の元ヘアスタイリストであるサム・マクナイトは「女性の髪は自信であり、鎧であり、防御であり、それ以上のものだ」と述べ、キャサリン妃を嘲笑する人々を「悪意あるトロール(妖怪・巨人)」と痛烈に批判した。また、テレビ司会者のスザンナ・レイドは「年齢を重ねた女性にとって明るい色は顔を華やかに見せる」「変化を楽しむ権利は誰にでもある」と擁護し、肯定的な視点を提供した。
それでも、キャサリン妃のブロンドはわずか2日で消え去った。王室の公務に臨むキャサリン妃にとって、外見は単なる個人の選択ではなく、公的イメージの一部である。批判が予想以上に強まり、保守的な王室像との齟齬を避ける必要が生じた可能性は否定できない。
いずれにせよ、この一件はキャサリン妃が髪色という小さな変化を通じて、いかに世間の視線と期待にさらされているかを改めて浮き彫りにしたと言える。
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Kate Middleton returns to her classic brunette look after blond hair backlash https://t.co/NWk8LBsaVi pic.twitter.com/pCE3I9Lb5D
— New York Post (@nypost) September 7, 2025