東京はポエムでできていた?マンション広告から都市を考察

  • 文:印南敦史(作家/書評家)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『マンションポエム東京論』

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大山 顕 著 本の雑誌社 ¥2,970 

マンションの広告には、物件のスペックをわかりやすく伝えることよりも、雰囲気を詩的に綴ることを優先した文言が用いられている。そのエキセントリックなアプローチに興味を抱いた著者はそれを「マンションポエム」と命名し、2004年から観察・収集・分析してきた。謳われているイメージはマンションそのものではなく「土地」に関するものであるなど、指摘は非常に的確だ。そして、そんなマンションポエムを通して、私たちが都市、特に東京という街をどう見ているのかについて、本書は考察している。

※この記事はPen 2025年10月号より再編集した記事です。