【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『マンションポエム東京論』

マンションの広告には、物件のスペックをわかりやすく伝えることよりも、雰囲気を詩的に綴ることを優先した文言が用いられている。そのエキセントリックなアプローチに興味を抱いた著者はそれを「マンションポエム」と命名し、2004年から観察・収集・分析してきた。謳われているイメージはマンションそのものではなく「土地」に関するものであるなど、指摘は非常に的確だ。そして、そんなマンションポエムを通して、私たちが都市、特に東京という街をどう見ているのかについて、本書は考察している。
※この記事はPen 2025年10月号より再編集した記事です。