
コラボ相手は気鋭のニッポンモードのユウタセトガワ(YUTASETOGAWA)。デザイナーの瀬戸川裕太が自ら一着一着にダメージを施し、レザータブとヨーロッパのピンズを取り付けた。より複雑な加工は国内の一流工場に発注。アヴァンギャルドと手仕事が息づくユニークな服に仕上がった。
若き瀬戸川デザイナーにクリエーションを依頼したブランドは、普通名詞をそのままブランド名にした、ジャケット(JACKET)(※記事内では以下よりアイテムを指す言葉を“テーラード”と表記)。2020年より1型のシルエットと1種類のコットン生地のテーラードを軸に、主に受注生産で運営しているブランドである。
このジャケットとユウタセトガワとの今回のコラボ、ジャケット バイ ユウタセトガワにはもう1型、デッドストック生地で仕立てた特別な1着もある。超限定数の希少品となる各アイテムを以下よりご覧いただこう。
ビンテージピンズ、ヌメ革、ダメージ加工の1点ものシリーズ

色はブラック、ネイビー、ブラウン、グリーンの4色。生地はジャケットの定番である、深い凹凸が特徴の分厚いコットンカルゼ。ジャケットを代表するテーラードに瀬戸川デザイナーが手を加えた。ベーシックな服と組み合わせてもコーデに動きがつく洒落たテーラードだ。

2025年9月27日(土)からの初回販売時は、制作済みの各色1点の製品が販売される(合計4着)。その後は客からのオーダーにアソートで対応する受注生産となる。ただしテーラード本体は閑散期にだけ工場を稼働させる生産体制で、パーツはビンテージや廃材である。無駄をなくしたSDGsな服なだけに、注文から受取まで長く日数がかかることもある。すぐ手に入れたい人は記事後半に記載した発売記念のポップアップショップへ急ごう。


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限定4着の特別仕立てシリーズ


生産予定はわずか4着。フランス製コットン生地、裏地、ボタンパーツまでビンテージ。素材調達が困難なため、4着だけ受注生産して販売終了する超限定モデルになった。
アップサイクル、リサイクルがアイデンティティのひとつであるユウタセトガワならではのクリエーション。本体生地は同ブランドの25-26年秋冬コレクションのコートやブルゾンと同じもの。この生地に惹かれた宮本ディレクターが、瀬戸川デザイナーと話し合い採用を決めた。


形は定番と一緒ながら、総裏つきで仕様がやや異なる。生地の裁断から縫製まで、ベテランの日本人職人がひとりで仕立てた“丸縫い”も大きな魅力だ。日常的なワークシーンでもドレスシーンでも着用できるが、瀬戸川デザイナーと宮本ディレクターの両名によると、「ご家庭で洗ってもいいでしょう。味を出して長く愛用していただけたら」とのこと。身体の一部のように着込んでこそ真価を発揮する服かもしれない。
ポップアップショップ@ブランデット東京


コラボの2シリーズの発売を記念して、宮本ディレクターが運営するショールーム&ストアのブランデット東京(BLANDET Tokyo)にて、全アイテムが揃うポップアップショップが開催される。会期は9月27日(土)から10月5日(日)まで。4着限定の特別仕立てテーラードは受注生産(ショップではサイズサンプルを試着)。4色のリメークシリーズはすぐ購入できるが会期終了後の受取りとなる。
ギャラリーでのアート販売のように、期間中に足を運べば必ず現物が見られるイベントだ。宮本ディレクター自身が接客して来場者に自身の想いを伝える。ユウタセトガワのコレクションも一部販売される予定だ。温かな彼らの人柄と服に触れる絶好のチャンスである。
JACKET by YUTASETOGAWA LAUNCH
開催期間:2025年9月27日(土)〜10月5日(日)
開催場所:ブランデット東京
渋谷区神宮前2-19-13 VORT原宿3階
営業時間:12時〜19時
※平日:アポイント制(イベント時を除く) 土日:アポイント不要
※初日の27日は13時から営業
定休日:不定休
問い合わせ先:
www.instagram.com/blandet_tokyo/

ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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