
フランスのサステナブルスニーカーブランド「VEJA」が、山根敏史と麻美が手掛ける日本の「F/CE.」とコラボレーションを実現し、特別な「Condor Royale」を生み出した。「F/CE.」は、毎シーズン、特定の国の文化を探求し、それをテーマに現代的な美意識をもとにユニークなデザインを展開するブランドとして知られているが、それは今回のコラボレーションでも同様だ。
「VEJA」と「F/CE.」の両ブランドがインスピレーションを受けたのは“フランス”。
「コラボレーションであるからこそ、デザインにおいて日本とフランスの一貫性を追求しました。フランスのポンピドゥーや、日本の隈研吾の考え方に見られるポストモダン的な表現がとても印象に残っており、それが今回のテーマになっています」と山根敏史は語る。
具体的には、2017年のフランス滞在時に、パリのポンピドゥー・センターの工業的で大胆な造形や素材感を目の当たりにした体験、そして、伝統と革新を融合させる日本人建築家・隈研吾のパリでの仕事から大きな影響を受けている。そこから得たインスピレーションは、クリーンなラインの下に機能性を秘め、レイヤー構造と素材のコントラストで構築されたCondor Royaleのシューズデザインとして具現化された。

「Condor Royale VEJA X F/CE. NAUTICO OXFORD-GREY」¥30,800。VEJAオフィシャルサイト、国内のVEJA取扱店舗及びF/CE.の店舗にて9月18日より販売開始。
また、特に注目したいのが素材だ。引き裂き強度のあるテクニカルポリエステルのリップストップをアッパーに初めて採用。さらにT.P.U.ラインを加えることで構造美を強調している。
シューレースを、付属するオーガニックコットン素材のグレートーンのタイプに変更することで、シューズの印象を変えることもでき、スタイリングの幅が広がるのも楽しい。

さらにこのCondor Royaleは、山根はカラーリングにもこだわっており、このように語った。「ブルーが持つ意味を各国で調べました。フランスではネイビーが象徴的な色であり、日本では藍染めが深く根ざした工芸。私はその2つの文化的アイデンティティを1足の靴に融合させたかったのです」
その結果、フランスの「ネイビーブルー」と日本の「藍染め」という2つの象徴的な青にオマージュを捧げた深みのあるブルーをメインカラーに採用。加えて、ミネラルグレーとヒール部のビビッドなオレンジをアクセントとして効かせた配色が印象的。こうしたカラーパレットには、フランス滞在中に訪れたアルプスやピレネーの風景からも多大な影響を受けていると話す山根。
通常モデルに比べて、デザイン、カラーリングともに切れ味が鋭い印象を受けるCondor Royale。「VEJA」と「F/CE.」のファンはもちろん、「VEJA」のシューズを初めて履く人にもオススメの一足だ。