【ニュウマン高輪オープン】“街”と呼びたい新商業施設をピンポイントチェック!<ファッション編>

  • 写真・文:一史
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DSC02955.jpg「ニュウマン高輪」グランドオープン直前のメディア・関係者向け内覧会でチェックした、ピンポイントお薦めレポート第2弾はファッション編です。
(第1弾飲食編のリンクは記事末の囲み欄に)
今回の注目トピックはブランド古着。
っても、「渋谷パルコにはもうとっくにブランド古着店入ってるじゃん」とお思いの人もいますよね。
でもしかし、ここの試みは一味違います。
なんとパリ・ファッション・ウィークでショー発表するモードブランドが、古着業態の会社と手を組んだ次世代型の取り組みなのです!

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協賛したブランドとは「CFCL」。
ニットを軸にした商品構成で、かつてイッセイミヤケメンを手がけていた高橋悠介さんがクリエイティブ・ディレクターです。
「現代生活のための衣服」を掲げているだけあり、ルックスはモードですが家庭で気軽に洗えたり、魅せるだけのファッションではない実用性に満ちています。
CO2削減といった環境への配慮が企業アイデンティティで、ニットも糸の無駄がなく再生しやすい服。
このたびの二次流通システムも、服を循環させる発想の一貫。

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スタート記念として「ニュウマン高輪 サウス 2F」のエントランスすぐ横でポップアップショップを開催中。
2Fでも駅の改札出口階ですから、実質的な1Fというかグランドフロアに相当します。
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内覧会当日はここにディレクター高橋さんもいて、来場者に自ら試みを解説していました。
(いつも現場に顔を出す姿勢の人)
彼にわたしが伺ったことを要約すると、
「二次流通はずっとやりたかったこと。『ラグタグ』を運営する『ティンパンアレイ』と協業でき彼らのノウハウを活用して実現に至った。自分も若い頃に古着を買っていた。高価な服を買えない若い世代にもCFCLを着てもらえる。新品が売れなくなる心配はしていない。ファンを増やす宣伝効果も考慮するならビジネスが成り立つはず」

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ポップアップスペースでは二次流通大手のラグタグの買い取りコーナーまで併設。
(CFCL以外も買い取ります)
ニュウマン高輪には別フロアにもラグタグの買い取りコーナーがあります。
ブランド古着はファッション販売業態のひとつとして確立してきましたね。
CFCLは希少品のプレミアム価格ではなく、しっかり安く売られてます。
めちゃ好印象です!

なお、ニュウマン高輪の同フロアにはCFCLの直営店も新規オープン。

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広いなぁ!
CFCLはシルエットと色が美しいんですよね。
ニットなのに形をコントロールできるのは、化繊素材を巧みに活用しているから。
ハリのあるシルエットをニットで可能にした稀有なブランドでもあります。
体型カバーもイケますよ。

10月12日(日)までの古着ポップアップ終了後も、全国にあるCFCLのうちこの店舗だけで古着が販売されます!
ブランド自身が新品と古着を一緒に店に並べるなんて、未来を感じるワクワクする取り組みです。

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実はわたしは内覧会で時間配分を間違えてしまったものですから、見過ごしたファッションの店が少なからず。
出店しているブランドやセレクトショップはほかのJR系列の商業施設(ルミネ、ニュウマンなど)と同じものが多いですが、どの店も独自のあり方を模索しているよう。
「どこにでもある店だし」とスルーせずに探索すると発見があるかもしれません。

最後にもうひとつ、「フロアの端っこで見逃しそうだけど要チェック!」な店を。
スポーツのミズノです。
「ニュウマン高輪 ノース 2F」のフロア。

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スポーツシーン向けの店が大半なミズノのなかで、ファッションを打ち出すのはごく珍しい。
広報の人が「渋谷パルコにもこんど出店します」と話してくれました。
実はミズノのスニーカーは、ファッション界隈でめちゃ注目を集めている存在。
モノによって即完売するほどの人気です。
ファッション界隈と、スニーカー界隈とでは好まれるスニーカーにかなり違いがあるものですが(スニーカー界隈の人は付随するカルチャーを重視する←有名ラッパーとの限定コラボなど)、ミズノはファッション界隈に評判が高い印象です。

アディダス、ニューバランス、ナイキらを脅かす新興勢力としてサロモン、オン、ホカなどが街でよく履かれています。
日本ブランドだと、現在はアシックス(オニツカタイガー含む)が抜きん出て人気でしょうか。
そこに食い込みそうな勢いがあるのがミズノ。
ミズノ、アシックス、それにCFCLもすべて日本オリジナル。
誇りに思いませんか?
日本暮らしの人ならまず日本に目を向ける、それもひとつの現代的なファッション・アイデンティティだと思うのです。

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高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。