70人のアーティストが語る「服を着る理由」とは? 着ることの本質を探る一冊【Penが選んだ、今月の読むべき一冊】

  • 文:印南敦史(作家/書評家)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『アーティストが服を着る理由 表現と反抗のファッション』

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チャーリー・ポーター 著  清水玲奈 訳 フィルムアート社 ¥3,080

「衣服は、自分を物語る暗黙の言語である」と主張する著者は、イヴ・クライン、アンディ・ウォーホル、ローリー・アンダーソンなどさまざまな方面で活躍する70人以上の現代美術アーティストの日々の装いと制作を通じ、人と衣服との関係を考察する。根底にあるのは、「服はそれを着ている人が誰で、なにを考え、どう感じているのかについてのメッセージを発信している」のだという考え方。日常と密接な関係にありながらもアカデミックに意識される機会は少ない衣服の本質を、改めて考えさせられる。

※この記事はPen 2025年10月号より再編集した記事です。