上写真のショコラ詰め合わせは、ベルギー王室御用達を掲げるヴィタメールのアイコンパッケージ「ショコラ・ド・ヴィタメール」。
4個入りからある同シリーズの15個入りフラッグシップです。
掲載品は撮影サンプルでなく、クール宅急便で届けてもらった通常商品。
「ヴィタメールってもっと重厚な印象だったけど」とお思いの人、鋭いご指摘です!
2025年9月をもって、まずパッケージがフェミニンで軽やかなムードに一新されました。
ベルギー本国のデザインに合わせ白を基調にしたものだそうです。
続いて中身そのものも大幅にリニューアル。
日本人の味覚やビジュアルセンスに配慮した製品になったとのこと。
ヨーロッパのトレンドも加味された現代版らしく。
ヴィタメールの日本上陸35周年を記念した試みです。
チョコレートの中にガナッシュやプラリネを封じ込めた、ベルギースタイルのボンボンショコラ。
蓋を開けて中身を眺めると、見た目がとてもモダンです。
格子状の紙の仕切りに入っていたこれまでのパッケージと比べ、ショコラの一個一個の形に合わせたパズルのような土台。
そこに鎮座するショコラは、造形もコンテンポラリーな印象。
以前の「ショコラ・ド・ヴィタメール」って、日本の落雁菓子のように古風な形があったかと思いますが、だいぶ抽象的になりました。
(馬蹄を被せた馬の頭の製品は継続ですね)
味も日本人の味覚に合わせたそうで、食べてみて思ったのは「ミルク感のあるチョコレートが日本的なのかな?」と。
ショコラティエ/ショコラティエールやパティシエ/パティシエールの名を冠している高級ショコラは、風味の強いカカオ、スパイシーな刺激、複雑な味のレイヤー、濃い甘さなどが特徴かと思います。
こうした要素よりも、さりげないバランスのよさを感じました。
中身がフルーティなものも多く(外側のチョコレートはさほど酸味なし)、ほどよい甘さと爽やかさもわたしたち好みなのかもしれません。
ただ日本でも近年はカカオ豆産地の個性を打ち出すビーントゥバーの、果物のような酸味系ショコラを好む人も増えているようです。
シングルオリジンのサードウェーブコーヒーと連動した流れですね。
ヴィタメールは具体的に「日本人好みのショコラとはこれ」と解説してはいません。
落としどころが掴みきれない部分もあるのですが、きっと誰もが口に入れて「うまい!」と思える味にしたのでしょう。
家庭や友人たちと一緒に食べて「おいしいね」と笑い合えるような。
上写真は撮影用に半分にカットしたトロピカルフルーツのコンフィチュール(ジャム)入りの「フリュイ・トロピコー」。
(雑なカットですみません……)
皆さんもぜひカットして召し上がってください。
半分で十分に満足できるからです。
というのも、メディア仕事で招かれる高級ショコラ試食イベントでは、半分にカットされた製品を並べたプレートを出されることが多く。
断面を見せるプレゼンのためでしょうが、ちょんと摘んで口に入れると少量だからこそ甘さがほどほどで、より風味を感じられておいしいことに気づきました。
1粒大のショコラだからといって、丸ごと口に放り込み、ぐしゃぐしゃと噛むのが正しい食べ方でもなさそうです。
半分にわければ誰かとシェアもできますし、おひとりでも同じ味を2回楽しめる結果に。
お薦めの食べ方です。
今回の「ショコラ・ド・ヴィタメール」は、ヴィタメールの外部PR会社からのお試し提供品。
ベルギーの老舗が日本ローカライズしたことに魅力を感じてここにご紹介しました。
15個入りで6,480円は安価ではないものの、いろんな味覚趣味の人がいるところ(事務所やパーティーなど)の土産によさそう。
たぶん誰が食べても「おいしい」との声が上がるでしょうから。
甘さはしっかりあります。
甘いものが苦手な人に無理に食べさせてはダメです w
9月に入り涼しい日も出てきました(まだ暑さに気を抜けませんが)。
気温が高いとベタつくショコラには嬉しい季節がやってきます。

ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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