瀬戸内・呉発、セトウチディスティラリーの初ウイスキー

広島県呉市の老舗蔵元、三宅本店が運営する蒸留所「セトウチディスティラリー」より、シングルモルトジャパニーズウイスキーが2025年10月6日(月)から発売される。その名も「シングルモルトジャパニーズウイスキー瀬戸内 オロロソシェリーカスク」だ。
瀬戸内の風土と、日本酒蔵の技術を融合させた意欲作。ノンピート麦芽と呉の名峰・灰ヶ峰の伏流水を用い、複数の酵母による長時間発酵、銅製ポットスチルによる小規模蒸留、オロロソシェリー樽での3年以上の熟成を経て完成した。販売は直営店舗および一部取扱店に限定される。
原料・発酵・蒸留に宿る、日本酒蔵ならではの哲学

製造元である三宅本店は、創業1856年の歴史を持ち、日本酒「千福」で知られる広島の蔵元だ。その発酵技術と素材選定のノウハウを活かし、同ウイスキーではエール酵母を含む複数の酵母を使用。90時間から114時間にも及ぶ長時間発酵を行い、フルーティで芳醇な香味を引き出した。
蒸留には1000Lサイズの銅製ポットスチルを用い、雑味を抑えたアロマティックなウイスキーに仕上げた。再留工程ではテールを多く含む「ローカット」を採用し、より複雑で厚みのある味わいを実現した。
オロロソシェリー樽熟成とシングルカスクで、瀬戸内の空気を含んだ1本に

熟成には通常より小ぶりな225Lサイズのオロロソシェリー樽「ホグスヘッド」を使用。これにより熟成感を楽しめ、深いコクと芳醇なアロマが生まれる。
3年以上の時間をかけて瀬戸内の穏やかな気候のもとで熟成させた後、無着色・ノンチルフィルタードでボトリングされており、ウイスキー本来の旨味を活かした仕上がりに。さらに、樽ごとの味わいの違いを楽しめるよう、ブレンドせずにシングルカスクを採用した。
瀬戸内の海と島風を感じるデザイン

パッケージデザインにも瀬戸内の海と島風を想起させるモチーフを採用。波の揺らぎを感じさせるスマートなボトルシルエットに「瀬戸内」のロゴを冠し、セトウチディスティラリーが手掛けるシリーズの象徴であることが感じられる。