
米カリフォルニア州で、肉が青い野生のブタ(イノシシ)が発見された。同州の魚類野生生物局は、ネズミなど小動物の駆除のための薬剤を摂取した影響である可能性が高いとして、ブタの青い肉を食べないよう警告している。
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ネオンブルーの生肉
ロサンゼルス・タイムズ紙によると、害獣駆除会社に勤めるハンター、ダン・バートンさんが、同州モントレー群でブタを捕獲したところ、その肉が青いことに気づいたという。
複数の海外メディアが報じた写真では、本来赤いはずのブタの肉が、ネオンブルーのような明るい青色になっている。
具体的に何頭の「青いブタ」が発見されたかは明らかになっていないが、バートンさんは今年2月末から3月にかけて、同様の事例に遭遇したという。
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ネズミ駆除の薬品を食べていた?
同州の魚類野生生物局は、7月30日に声明を発表。該当のブタは、ダイファシノンを使用した殺鼠剤(さっそざい)が含まれた毒性のエサを食べていた可能性が高いと述べた。
「調査の結果、青い組織を持つ野生のブタ1頭の胃と肝臓の内容物から、ジファシノンが検出されました。野生動物は殺鼠剤のエサを食べるか、殺鼠剤を摂取したほかの動物を食べることで、意図せず薬品にさらされる可能性があります」
殺鼠剤(さっそざい)が含まれたエサは、識別のため染料で色をつけることが多い。ブタはおそらく、青く着色されたエサを食べていた。
筋肉や脂肪が青く変色した肉は汚染されている可能性があるため口にしないよう、当局は呼びかけた。さらに「(殺鼠剤を摂取していても)必ずしも肉が青くなっているとは限らない」と、周辺の野生動物を捕獲する際には常に注意を払うよう警告している。
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人間が摂取した場合、喀血などの中毒症状
バートンさんは、殺鼠剤のエサが野生のブタを引き寄せているのではと指摘する。
「ブタは、おとりのエサを探していました。ワナをひっくり返したり、壊そうとしたりして、殺鼠剤を食べようとしているのを見たことがあります」
ダイファノシンは日本でも農薬として使用される。小動物が対象のため、人間や大型の動物が摂取してもすぐに命を落とす確率は低いが、抗血液凝固(血液を固まりにくくする)作用があるため、吸収量や摂取期間によって腹痛、喀血(かっけつ)、血尿、皮下出血などの中毒症状が出ることがある。
野生動物保護のため、カリフォルニア州では2024年から、認定機関、農業現場を除き、ダイファノシンの使用は全域で禁止されている。
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Poison that turns animals blue discovered in wild pigs in South Monterey County | Click on the image to read the full story https://t.co/z2f5LSJp1B
— KSBW Action News 8 (@ksbw) August 5, 2025
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Wild pigs in California develop ‘bright blue’ skin after exposure to pesticides with rat poison: officials https://t.co/PnkPzKfN6w pic.twitter.com/bZEwKcbtih
— New York Post (@nypost) August 7, 2025
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Wild pigs found with blue-dyed meat in California. Why officials are issuing a warning https://t.co/zv5Ufuj4bk
— USA TODAY (@USATODAY) August 5, 2025