【Penが選んだ、今月の音楽】
『ブラームス:ドイツ・レクイエム』

UKラップの女王が長年の音楽パートナー、インフローと袂を分かち、新たにマイルズ・クリントン・ジェームズと二人三脚でつくり上げた6作目。インフローから被った金銭トラブルへの怒りや混乱から再生へと向かった想いを、攻撃的かつ内省的に、日記に書くようなパーソナルな言葉で綴った“音の自画像”。サウンドはこれまで以上に多様性に富み、ポストパンク、UKソウル、ジャズ・ボッサ、さらにはアフロビートやハイライフなどアフリカ音楽の薫りも濃厚でUS産との違いは明白。豪華ゲスト陣の活躍にも心躍る。
※この記事はPen 2025年9月号より再編集した記事です。