「UFO出現か?」オーストラリアで深夜に謎の発光体、中国ロケットの可能性も

  • 文:吉井いつき
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Shutterstock ※画像はイメージです

オーストラリアで深夜、夜空に輝く謎の物体が目撃された。目撃者らは「UFOだ」とSNSに次々と投稿、現地マスコミも取り上げるニュースとなった。

深夜に現れたUFO

今年7月31日の深夜0時頃、オーストラリア東部のクイーンズランド州からニューサウスウェールズ州にかけて、空に浮かぶ不思議な物体が目撃された。真っ暗な空に白い光が3つ、明るく輝きながら空に浮かんでいたのだ。


3つの光は小さな三角形を作るように並んでおり、一番高いところにある球形の光は3つのうちで最も小さく、あとの2つはまばゆい大きな光を広げていた。小さい球形の光から夜空に消えていき、やがて残る2つも闇に溶けるように消えていった。


この奇妙な事態に、深夜にも関わらずSNSには画像や動画が次々と投稿され、「宇宙から何かが来たんだ」「UFOだ、きっとそうだ」と盛り上がった。翌日には現地ニュースにも取り上げられて、ゴールドコーストの目撃者は「UFOが3機、大きな宇宙船だったかも」と語り、またある目撃者は「明るすぎて目が覚めた」と話した。

UFOの正体は中国のロケット?


真夜中に起きたUFO騒動。一体3つの光の正体は何だったのか? 現地メディアによると、その正体は中国で打ち上げられたロケットではないかという。


7月30日の午後5時30分頃(現地時間)、中国南部海南省から新型ロケット長征八号甲が打ち上げられており、UFOが目撃された頃にクイーンズランド沖上空を通過していた。2つの大きな光は、ロケットから2つのブースターが分離するときのガスが照らされて光っていたのではないかという。


また、3つの光が空に浮かんでいるように見えたのは、排出したガスが大気の高層に滞留していたせいではないかと専門家は分析している。ロケットが飛び去った後もガスはロケットの分離があった場所に留まり続け、徐々に大気中に広がって消える。光が夜空に溶けるように消えていったのは、光を放つ物体が宇宙に飛び去っていったからではなく、光を反射していたガスの雲が消えたためだ。


近年、商業用のロケット発射の増加により、今回のようなUFO騒ぎは世界各地で繰り返し報告されている。今年3月、イギリスでは謎の渦巻きが目撃されて大騒ぎになったが、原因はアメリカで発射されたロケットだった

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【動画】オーストラリアで目撃された謎の光

@7newsaustralia Stargazers in NSW and Queensland have reported seeing glowing white shapes in the sky on Wednesday night, speculating it could be a UFO. Current theories suggest it's actually a rocket plume from a Chinese space launch. #ufo #alien #space #spacelaunch #rocket #astronomy #stars #stargazing #nsw #newsouthwales #qld #queensland #australia #7NEWS ♬ original sound - 7NEWS Australia

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