理容室ハンサム

笹塚の路地裏に、懐かしさと新しさが交錯する理容室ハンサム(handsam)が誕生した。手掛けたのは、雑誌や広告、音楽シーンなどで活躍を続けるヘアメイクアーティスト、AMANO。自身の自宅から歩いて数分の距離にこの場所を選んだのは、「ローカルに根ざす」ことへの強い意志からだという。
空間を満たすのは、アメリカの古き良きローカルバーバーを想起させる温度感。木の質感を生かしたノスタルジックな内装は、モーブレーワークスの鰤岡力也によるデザイン。ウィンドウにはシルクスクリーンで刷られたロゴが佇み、夜にはアーティストWAKUが手掛けた一点もののネオンサインが灯る。映画のワンシーンを切り取ったような雰囲気の中に、“床屋”という営みの原点が息づいている。
特筆すべきは、タカラベルモントの名機「679」を備えたことだろう。クラシックなフォルムと包み込むような座り心地で、長く理容椅子の頂点に立つ逸品。その椅子に身を預ける体験自体が、髪を整える行為を小さな非日常へと変えてくれる。
店名に冠された“ハンサム”は、外見の美しさだけを指す言葉ではない。AMANOが大切にするのは、内側から滲み出る雰囲気や匂い、そして「ロマン」だ。理容師免許を取得し、シェービングまで含めた施術を提供する姿勢にも、文化としての理容を広げたいという思いが映し出されている。大学生以下の割引やティーン世代向けの特別料金など、地域に根差した試みもユニークだ。
ここはただ髪を整える場所ではない。誰もが“ハンサム”になれる空間として、非日常と懐かしさのあわいを楽しむ理容文化の新拠点だ。






handsam
住所:東京都渋谷区笹塚1-59-3 グリーンキャピタル笹塚102b営業時間:11時~21時 (月~金) 10時~20時(土、日)
定休日:月、火(隔週)
Instagram@handsam__jp