機内で少女がフォークで他の乗客刺す事態に批判殺到「親はなにをしていたの?」

  • 文:大村朱里
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Shutterstock-Thanakorn.P ※写真はイメージです

7月上旬、カタール航空の14時間に及ぶ長距離フライトで、乗客の子どもが母親が寝ている隙に金属製のフォークで他の乗客を刺したというハプニングが起きた。SNSでは、「親はどこでなにをしていたの?」「保護者の責任」などと批判の声が集まっている。

事態が広く知られるようになったのは、TikTokに投稿された一本の動画がきっかけだった。

投稿者の姉妹が乗客として搭乗していたところ、妹が突然、隣にいた少女にフォークで刺されたという。動画には、スリッパを片手に持った女性が客室乗務員に向かって、「突然私をフォークで刺したの。どうにかして」と訴える場面が映し出され、その隣には無言でフォークを持つ小さな少女の姿があった。

動画では、母親の姿は見られず、客室乗務員たちが対応にする様子が映されている。この動画がTikTokで拡散されると、コメント欄は炎上状態に。「親はどこにいるの?」「寝てるのは自由だけど、子どもを野放しにするのは違う」「なぜ機内で金属フォーク?」といった怒りの声が相次いだ。

一部に「ただの子どもじゃん」「思わず笑ってしまった」という声もあったが、ほとんどのコメントは“機内という閉鎖空間での親の責任”に疑問を呈するものだった。

動画投稿者は後日、フォローアップ動画も投稿。「母親は本当になにもしていなかった。疲れ切っていたようで、誰かに子どもを任せたかったのかも」と語っているが、「それで済む話ではない」とするコメントも目立った。

「静かに過ごしたいだけのフライトで、まさか隣の子どもに刺されるなんて…」今回の件を受け、「公共の場での親の監督責任」「航空会社の安全管理」は改めて問われている。実際、過去にも飛行機内での“子どもと親のあり方”に関する騒動は話題になってきた。

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2024年にも「子どもに食事を与えるスチュワーデス」が物議

2024年には、シンガポール航空(SIA)のビジネスクラスで、スチュワーデスが乗客の5歳児にスプーンでご飯を与える様子がSNSで拡散。子どもはiPadを見つめたまま無反応で、スチュワーデスがしゃがんで一生懸命に食事を口元に運ぶ姿が映されていた。

この動画はインスタグラムで1820万回以上再生され、「素晴らしい乗務員だ」と称賛する声もある一方で、「親がやるべき」「乗務員の仕事じゃない」という批判も多数。「CAさんはベビーシッターじゃない」といったコメントも上位に並び、多くの共感を集めた。

もちろん、子どもとの長時間移動は容易なことではない。しかし、その難しさを理由に、他人に責任を押しつけることはできない。

「親の自覚」「航空会社の対応」、そして「他人の子どもとの距離感」。私たちは改めて、この当たり前のようで難しい問題と向き合う必要がありそうだ。

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@donnitta_renee Replying to @D WHEN WE FINALLY GOT ATTENTION, They took the fork! My sister has no chill lmao #qatarairways #donnittarenee #flightkids ♬ original sound - Donnitta_Renee
【動画】問題となった、フォークを乗客に突き刺した少女。