アメリカではプール付きの一軒家がそれほど珍しくないが、そのプールには招かれざる客が訪れることもあるようだ。フロリダ州の住宅地で「プールに見知らぬ裸の男がいる」と通報があり、駆けつけた警察官らが数時間かけて逮捕するという奇妙な事件があった。

窓の外に裸の男！

事件があったのはマイアミの北に位置するフォートローダーデールの住宅地だ。7月2日の午後、自宅にいたハビエル・カベロさんがルームメイトのテキストメッセージを受けて窓の外を見ると、庭のプールに見知らぬ裸の男がいた。驚きつつもカベロさんは立ち去るよう警告したが、男はそのままプールに居続けた。

カベロさんはフォートローダーデール警察に通報、警察官らが駆けつけた。しかし男は警察の説得にも耳を貸さず、プールから出ようとしない。それどころか男は警官たちに向かって水をかけたり、プールから上がって逃げ回った揚げ句もう一度水の中に戻ったりと警官たちを翻弄した。

カベロさんによると「警察は忍耐強かった」という。男が自分からプールを上がり、投降するのを待っていたのだ。「良くない反応を起こして溺れてしまう可能性もあったので、待つしかなかったようです」と話すカベロさん自身も、「誰も傷ついてほしくなかった」という。

8人がかりで追い詰めて…

だが、そんな温情を知ってか知らずか、男は一向にプールから出ようとしない。仕方なく警察は男を捕まえることにした。網で引っかけようとしたりホースで投げ縄のようなことをしたりと試行錯誤の末、警官8人がかりでようやく男をプールから引きずり出して取り押さえたのは、通報からおよそ4時間後のことだった。男はそのまま病院に送られ、後日逮捕された。

とんだ大捕物になってしまったが、カベロさんは誰も怪我をせず、男が無事に保護されたことを喜んでいる。この事件は奇妙なニュースとして地元テレビ局で取り上げられ、ネットには「彼はただ泳ぎたかっただけ」「楽しませてやれよ、ここは自由の国だ」「裸の男一人に何であんなに警官が必要なんだ？」などと感想が書き込まれていた。

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現地のニュース動画。