通行人に飛びかかるペットのライオン…路上での襲撃に騒然、監視カメラが捉えた瞬間

  • 文:吉井いつき
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Shutterstock ※画像はイメージです

パキスタンでペットのライオンが檻から逃げ出し、通行人の女性と子どもを襲うという衝撃的な事件が起きた。事件の様子は監視カメラで撮影されており、米CBSなど世界各地のメディアが取り上げている。

突然路上にライオンが!

事件が起きたのは今年7月3日の夜のことだった。インドとの国境に近い大都市ラホールの繁華街に、突然ライオンが現れた。

そのときの監視カメラ映像が公開されている。ライオンは住宅の壁から飛び降りると、近くを歩いていた女性に目をつけた。女性はライオンの姿に気づいて逃げようとしたが、ライオンはその背中に飛びかかり、女性は道路にたたきつけられた。ライオンが出てきた家から飛び出した男性が助けに入り、ライオンは女性から離れて走り去っていった。

報道によると、この後ライオンは5歳と7歳の子ども二人に襲いかかった。最初に襲われた女性と子ども二人は顔や腕に怪我を負い病院に搬送されたが、容体は安定しているという。

このライオンは事件現場付近の住宅で飼育されていたもので、開け放たれた檻から逃げ出したようだ。飼い主たちは事件後ライオンの捕獲に成功したが、そのままライオンを連れて車で逃走した。被害に遭った子どもの父親は、「(飼い主たちは)ライオンが通行人を襲っているのを見て面白がっていた」と証言している。

パキスタンやインドでは、ライオンのような大型のネコ科動物を飼育することは特権階級のステイタスと見なされてきた。現在のパキスタンのエリート層の間でも、ライオンやトラなどの飼育が富や権力の象徴としてもてはやされているという。しかしラホールでは昨年12月にもライオンが逃走して射殺される事件が起きており、州政府は大型ネコ科動物の飼育や繁殖、売買を規制する法律を制定したばかりだ。

町中でライオンが人を襲うというショッキングなニュースは世界中に配信された。動画のコメントでは、「恐ろしい」「なぜライオンをペットにしているんだ」「痛ましい限り」と、多くの人々が被害者の無事を祈り、ずさんな飼い主への憤りを示していた。

警察によると、逃走していた飼い主の男性ら3人は事件翌日までに逮捕された。事件を起こした生後11カ月のオスライオンは警察に押収され、野生動物公園に送られることとなった。施設によると、このライオンの健康状況は良好だという。

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ライオン襲撃時の監視カメラ映像

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@cnn The owners of a pet lion that attacked three people in Lahore, Pakistan have been arrested. #cnn #news #pakistan #lion ♬ original sound - CNN