
シャンパーニュメゾン「シャンパーニュ・ラリエ」のリフレクションシリーズから、新たに「R.021」「R.021 ロゼ」が発表された。
ラリエといえば、フランスのシャンパーニュ地方で最高峰の生産地として知られるグランクリュの中で、最も古くから認定されたアイ村を代表するメゾン。同地域はシャンパーニュに用いられる黒ブドウ、ピノ・ノワールの聖地としても有名だ。
今回のリフレクションシリーズは、セラー・マスターが特定の収穫年を振り返り、その年ならではのテロワールを表現する最高級ライン。その基準は一際厳しく、ブドウの出来がよくない年にはリリースを見送るほど。最低36カ月の長期熟成、7g/Lという控えめなドザージュで仕上げることで、ブドウの個性をより一層ダイレクトに感じることができる。
そんなシリーズ11作目となる「R.021」「R.021 ロゼ」は、最高醸造責任者ドミニク・ドゥマルヴィルが、初めて収穫からブレンド、瓶詰め、ドザージュに至るまですべて手掛けた。まさに最高傑作のひとつといえるだろう。

特筆すべきは、リフレクションシリーズ初となるロゼ・シャンパーニュ「R.021」の華やかな味わい。ドミニクは、「ムニエのポテンシャルを実感した、どんなシーンにも合わせやすいロゼ」と語る。
一般的にロゼ・シャンパーニュは、フランスのシャンパーニュに用いられるピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネという3種類のブドウの中で、力強い味わいのピノ・ノワールが主体とされる。「R.021」はピノ・ノワールの骨格のある味わいはそのままに、ムニエ由来の花の香りと優しい甘みと余韻を感じさせる飲みやすい1本だ。
さらに時間が経つごとにブリオッシュのようなやわらかな印象に変化。実に多彩な表情を見せる。重めの肉料理から魚料理、さらにはデザートまで、時間をかけながら幅広い料理とペアリングができそうだ。
「R.021」に使用された21年収穫のブドウは、春の霜、雨の多い初夏、そして高温が続いた厳しい年で、収穫量が大幅に減少。厳しい気候条件の中でわずかに収穫された希少かつ高品質なブドウを70%も使用しているというから驚きだ。
地球温暖化で、年々ブドウの生育条件が厳しくなっているフランス。そんな環境で育て上げられた高品質のブドウを使用したシャンパーニュが1万円前後という最強コスパでいただけるのは、かなりありがたい。
シャンパーニュ・ラリエ
https://champagne-lallier.com