話題沸騰中! いまの時代の空気を捉えた、都内の古着屋2選

  • 写真:舛田豊明
  • 編集&文:松本雅延、佐野慎悟
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インテリアから雑貨、服、自転車、オーディオまで、こだわりのヴィンテージアイテムを揃えた、東京近郊のお薦めショップを厳選して案内しよう。

いま、ヴィンテージが面白い。本特集では、目の肥えたクリエイターたちが愛用している品から、いま訪れるべき話題のギャラリーや海外での暮らし、人気店のオーナーが目をつけているネクストブレイクまで、ヴィンテージの魅力や注目アイテムを徹底取材してお届けする。ようこそ、まだ見ぬ、奥深きヴィンテージの世界へ。

『ようこそ、 ヴィンテージへ』
Pen 2025年8月号 ¥990(税込)
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ブルックリン発、高感度の古着を揃える

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ショップはプリツカー賞も受賞した建築家の坂茂が設計したビルの1階と地下1階に位置する。地下1階では、ポップアップイベントも定期的に開かれている。
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ミリタリーパンツはベルギー軍のデッドストックのもの。¥99,000
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左:1950年代から60年代のイタリアでつくられたミリタリージャケット¥66,000、アーティーなTシャツも豊富で左から¥7,700、¥9,900、¥18,700 右:エルメスのカフスピン¥59,400、カルティエのトリニティリング¥129,800(サイズにより価格が異なる)、アノニマスのバングル¥23,100

ニューヨークのブルックリン、ダンボ地区に店を構え、目の肥えたヴィンテージマニアにも人気の「フロントジェネラルストア」。その日本店としてオープンしたのが、この「フロント11201」だ。構成は2フロアで、1階はデニムなどカジュアルなアイテムや雑貨、地下1階はハイグレードのヴィンテージなどを揃える。

買い付けは世界各地から、ジャンルもアメカジからデザイナーズまでフラットに。近年は、都会の生活にもフィットするベーシックなウエア、また、レーヨンやシルク混のサマーニットなど着心地がいいアイテムにも注力し取り揃えているという。シルバージュエリーのラインアップも好評で、メゾンブランドのものから、メキシカン、北欧のデザイナーズまでスタイルを含め種類豊富なのも本店の魅力だ。

サステナビリティにも配慮し、今後は不要になった古着の回収などにも取り組むという。

フロント11201
住所:東京都渋谷区元代々木町4-5 1F・B1
eメール:info@front11201.com
営業時間:12時〜20時30分(月〜金) 12時〜21時(土) 11時30分〜20時(日) 
不定休
https://front11201.com

時代に合わせて再編集された、新感覚の古着

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マイルストーンの長田篤がデザインした内装は、トップライトを取り入れた漆喰塗りの天井や、打ちっぱなしのコンクリートがアクセント。
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左:旧ソ連軍のミリタリージャケットは、パンツとのセットアップで販売。¥56,100 右:モンタナのシャツは80年代後期のものだが、近年のラグジュアリーブランドのものと言われてもわからないほど、ミニマルでモダンなデザイン。¥38,500
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ロンドンにあるワインバーからインスパイアを受け、古い薬局の軒先テントをあえて残した「テンポラリー」のファサード。

古い薬局のファサードをそのまま残した外観が印象的な「テンポラリー」は、目黒通りのイノベーティブなレストラン、カビの2階で行うイベントからスタート。2023年に誕生した実店舗は、オーナーである中島拓也のクリエイティブなセンスが詰め込まれた、ミニマルな内装がアートギャラリーのような雰囲気を漂わせる。

ここで扱われるのは、従来の古着に対するイメージを覆す、モダンでクリーンなデザインのヴィンテージアイテム。メンズとレディスのウエア、アクセサリー、シューズに加え、一部Tシャツなどのオリジナルのアイテムも並ぶ。これまでバイヤーとしてさまざまなスタイルのショップに古着を卸してきた中島が、時代の雰囲気やムードを反映させつつ、過度な柄や色やロゴを極力ミュートした、クワイエットラグジュアリーとも形容すべき、上質で洗練されたセレクションを展開している。

テンポラリー
住所:東京都目黒区中央町1-2-2
TEL:03-6412-8269
営業時間:16時〜21時(月〜水) 13時〜20時(土、日、祝) 
定休日:木、金
Instagram:@temporary_tokyo

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