暮らしの可能性を育む“村”! 中学校の跡地を活用した「ホーム/ワーク ヴィレッジ」が世田谷に出現

  • 写真:河内 彩
  • 文:Pen編集部
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ホーム/ワーク ヴィレッジ

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7月24日に全エリアの開業を迎える「ホーム/ワーク ヴィレッジ」の校庭。校舎の面影を残しながらも、光や風が通り抜けるしなやかな空間設計も見どころだ。

旧池尻中学校跡地の歴史を受け継ぐ「ホーム/ワーク ヴィレッジ」は、人々の暮らしと緩やかに繋がり、さまざまな可能性を広げる場所をめざし、オフィスやカフェ、ショップが集う複合施設へと生まれ変わった。都心からもアクセスしやすく、東急田園都市線の池尻大橋駅から徒歩約10分の立地は、気軽に訪れやすい。

施設の中心となる校舎棟には、タクラムジャパンと、書籍の循環を軸に活動するバリューブックスが共同でプロデュースするブックラウンジ「とつとつと」がある。静かに本を楽しむだけでなく、コーヒースタンドでドリンクを片手にコミュニケーションする場としても機能している。ここでは、地域の人々がゆるやかに交流し、新たな発見を共有することができる。また、保育や教育を専門とするまちの研究所が運営する、創造と対話を育むクリエイティブラーニングスクール「レンズ」にも注目したい。子どもたちは「しょく」「まち」「ふく」「むし」という4つのテーマを通じて、自分の目で見て感じ、観察し、発想しながら協働的に学ぶ。多様な視点から「好き」を探究するこの教育プログラムは、子どもたちの想像力をやさしく育んでくれる。

屋上には会員制の菜園「アートファームイケジリ」があり、土に触れ育てることで、人と自然のつながりを思い起こさせてくれる。さらに、門から施設をつなぐ開放的な広場では、マルシェやワークショップなども定期的に開催され、ふらりと立ち寄れる地域の交流拠点としても楽しめる。

そのほか、三軒茶屋や下北沢で人気の飲食店を多数営む2TAPSによるレストラン「洋食api」、250平米超の多機能食堂「Marked池尻 / GOOD TEMPO -MUSIC, BAR & PLANTS-」、三宿ビール合同会社によるクラフトビール醸造所「After School Brewery」、下北沢から移転オープンするレストラン「namida」やフラワーショップ「浪漫花店」など、個性豊かな新業態の店舗が続々と入居。ポッドキャスト収録やライブ配信に対応する配信スタジオ、フードビジネスを支援する製造許可付きのキッチンスタジオも備え、さまざまな人が集い、楽しみ、挑戦できる新たな「街の拠点」としての期待も高まっている。

働く場としてのオフィス、学びと遊びを融合したスクールやブックラウンジ、生活を豊かにするショップやレストラン、さらに自然に触れられる菜園……。多彩なプログラムが織り成す「ホーム/ワーク ヴィレッジ」は、世田谷という街に新たな日常を静かに芽吹かせている。

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ブックラウンジ「とつとつと」。
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オフィスが並ぶ3階フロア。学校としての面影が色濃く残されているのが魅力的だ。
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ブックラウンジ「とつとつと」では、本の購入も可能。
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クリエイティブラーニングスクール「レンズ」での学びのひとコマ。子どもたちの好奇心がすぐに行動となり、自ら考え、主体的に学べる場がここにある。

HOME/WORK VILLAGE

住所:東京都世田谷区池尻2-4-5
営業時間:8時30分~23時30分 ※各店舗の営業時間はHPより確認
定休日:年末年始
https://homeworkvillage.com