カリフォルニアの空気を目黒で味わう。人気レストラン「ロカール」が手掛けた、ナチュラルワインバーがオープン

  • 写真:河内彩
  • 文:Pen編集部
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ワイン バー ジュニ

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ジョージア・オキーフの絵画をイメージさせる店内。

ナチュラルワインが日々の食卓に根付きつつあるいま、その文化の奥行きを体感できる新たな場所が、目黒に誕生した。「ワイン バー ジュニ」は、カリフォルニア料理のレストラン「ロカール」のシェフ、ケイティ・コールが手掛けたナチュラルワインバー。ロカールに隣接しながらも、より自由にワインを楽しむための、もうひとつの表現の場として賑わいを見せている。

店内に足を踏み入れるとまず目に入るのが、ピンクやミントなど、ダスティーで温かみのあるウォームトーンの配色。まるでジョージア・オキーフの絵画の中に迷い込んだような、しなやかな色彩のグラデーションが空間を包み込む。クラシックなピノ・ノワールから柑橘が香るクラフトワインまで、常備しているラインナップは約60種。フランスやドイツなどヨーロッパのワイナリーに加え、日本の気鋭のつくり手のボトルも揃い、常連客からワインビギナーの若い世代まで、誰もが心地よく身を委ねられる。

特に印象的なのは、空間のそこかしこにあしらわれた日本らしいクラフトワークだ。たとえば、北海道の大自然の中で育った白樺をくり抜いて仕上げたワインクーラーや、沖縄に拠点を構えるアイロス・ダイイングで泥染されたTシャツなど、日本の美意識が随所に息づく。さらに、料理を載せる器は、すべてケイティ自身が焼き上げた陶芸作品だ。ひとつとして同じものがないフォルムや釉薬のニュアンスに、料理人としての創造性が垣間見れる。

定期的に国内外のレストランやブルワリーとコラボレーションしたイベントも開催するという同店。カルチャーのハブとしても機能するこの場所で、コミュニケーションを楽しみながら、お気に入りの一本を見つけたい。

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1杯¥1,300からのグラスワインは、好みの味や産地をソムリエに選んでもらうのがお薦め。皿やワインクーラーなど、ケイティ自らが焼き上げた器がテーブルを彩る。
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店内には、テープ・オー・グラフという手法で表現された「THE LAST SAKURA No.02」という京都をテーマとした作品が飾られている。
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ブノワ・ローゼンベルジェの「シス・ローズ 2022」からモンテ・ダッローラの「ヴァルポリチェッラ クラシコ スペリオーレ サン ジョルジョ アルト 2019」まで、多種多様なワインが揃っている。
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すぐ隣にあるカリフォルニアレストラン「ロカール」も合わせて楽しみたい。

wine bar juni

住所:東京都目黒区目黒1-16-10
営業時間:16時~23時(水~金)、12時~23時(土)、12時~19時(日)
定休日:月、火
Instagram@winebarjuni