たった3分でロボットが編み上げる機能シューズ⁉ On「Cloudboom Strike LS」新色が7月に緊急再販決定

  • 文:倉持佑次
Share:

スイスの研究所では、驚くべき光景が日常的に繰り広げられている。ロボットアームが忙しく動き回り、わずか3分でランニングシューズを「編み上げて」しまうのだ。このユニークな技術を持つスイスのスポーツブランド「オン(On)」が、話題のレーシングシューズ「Cloudboom Strike LS」の新色を7月3日(木)から再販売すると発表した。

ss25-lightspray-pr-product_still-cloudboom_strike_ls_02.jpg
まるでSF映画のような光景だが、これは現実。この技術がシューズ業界に革命をもたらした。

このシューズの最大の特徴は「LightSpray™」と名付けられた製造技術にある。従来のように布を縫い合わせてシューズの甲部分を作るのではなく、自動化されたロボットアームが全長1.5キロメートルもの繊維状素材を足型にスプレーで吹き付けていく。この工程でできあがるのは、極薄でつなぎ目のない、まさに「第二の皮膚」のような甲部分だ。しかも、シューレースすら必要ない。

環境面でも興味深い数字が並ぶ。この製造方法により廃棄物を大幅に削減し、CO2排出量は従来のOnシューズと比べて75%もカットしている。地球にも優しいシューズというわけだ。

ss25-lightspray-pr-product_still-cloudboom_strike_ls-01.jpg

肝心の履き心地はどうだろう。足にぴったりフィットする甲部分の下には、Onが培ってきた技術の集大成ともいえるソール部分が控えている。40%が植物由来の特殊フォームを2層に重ね、その間にカーボン製のプレートを挟み込んだ構造は、まるで走るたびにバネが効いて前に押し出してくれるような感覚を生み出すという。

靴底の接地面も科学的にアプローチされている。コンピューターでランナーの足裏圧力を解析し、最適な滑り止めパターンを設計。地面をしっかり捉えながらも軽量化を実現している。さらに、接着剤を使わない製造により中敷きを省き、足が直接クッション材に触れることでエネルギーロスを最小限に抑えた。

その実力は競技の場でも証明済みだ。今年3月に開催された東京マラソンでは、Onアスリートがこのシューズを履いて女子で2連覇を達成。技術力の高さを見せつけた。

ss25-lightspray-pr-detail_still-cloudboom_strike_ls_people-03.jpg

今回の再販売は、その人気ぶりを物語っている。Cloudboom Strike LSの新カラー「White | Lime」は、7月3日(木)からOn Flagship Store キャットストリートで、7月5日(土)からその他取扱店舗で手に入れることができる。前回入手できなかった人にとっては、待望の機会となりそうだ。

3UE30012929-cloudboom_strike_ls-ss25-white_limelight-u-d.jpg
「Cloudboom Strike LS」¥44,000
3UE30012929-cloudboom_strike_ls-ss25-white_limelight-u-g6.jpg
サイズはメンズが22.5〜29.5㎝、ウィメンズが23〜30㎝の展開。取扱店舗はOn Flagship Store キャットストリート、Alpen TOKYO、スーパースポーツゼビオ 東京御茶ノ水本店、コイケスポーツ。

On Flagship Store キャットストリート

住所:東京都渋谷区神宮前5-17-27
営業時間:11時〜20時(不定休)
on.com