真っ昼間に隕石出現! 米南部で“火の玉”を捉えた動画がネットで拡散中!

  • 文:山川真智子
Share:
shutterstock_2508417757.jpgPhoto:Nazarii_Neshcherenskyi/Shutterstock※写真はイメージです

米ジョージア州などで、6月26日の午後に、「火の玉を見た」という情報が続々と寄せられた。ソーシャルメディアには、明るい物体が空からまっすぐ落下する瞬間を捉えた映像が続々と寄せられ、多くの人々を驚かせた。正体は火球と呼ばれる流星だったが、民家に被害も出ている。

---fadeinPager---

住民驚愕!空から火の玉が降ってきた!

6月26日、米東部標準時の12時からわずか30分間に「火の玉を見た」という連絡が飛び回った。米国流星学会のウェブサイト報告には140件以上の報告が寄せられ、この現象はジョージア州、サウスカロライナ州、アラバマ州、ノースカロライナ州、フロリダ州、テネシー州と広い範囲で目撃された。

火の玉は、ジョージア州の国立気象局の事務所でも確認され、光の軌跡が目撃された。気象局はこの物体がおそらく隕石か宇宙ゴミだと思われると発表(後に小惑星の破片と専門家が発表)。隕石や宇宙ゴミは頻繁に地球の大気圏に突入するが、昼間でも容易に確認できるほど明るい物体が現れることは、非常にまれだという。

衛星画像でも、正午ごろにテネシー州からジョージア州北部にかけて短い閃光が確認されていた。

---fadeinPager---

めちゃくちゃ明るい!昼間でもクッキリ!

AP通信によれば、火球は、物体が大気圏に突入した際に生じる摩擦によって発生する。ほぼすべての物体は地面へ衝突前に、非常に小さな破片に分解されるのだ。

火球はマイナス4等級を超える明るい流星で、朝や夕方の空に光る金星の明るさにほぼ相当するという。特に明るく、爆発を伴うこともある流星はボライドと呼ばれる。ソーシャルメディアに投稿された映像には、青空を突っ切る鮮やかなオレンジ色の光跡を捉えたものがたくさんあった。

---fadeinPager---

民家に突入!破片は展示へ

天体ショー並みに盛り上がった真昼の大事件だったが、建物への被害も報告されている。ジョージア州ヘンリー郡の住民は、衝撃波が地表に達して起こすソニックブームという爆発音を聞いた後に、岩のようなものが屋根を突き破って落下したと証言。天井にゴルフボール大の穴が開き、ラミネートの床にひび割れが入ったということだ。

地元テレビ局によれば、落下した隕石の破片は、隕石ハンターによって発見されている。ジョージア州テルス科学博物館が入手しており、今年の夏後半に公開される予定だという。

---fadeinPager---

火の玉が落ちて来る様子。

---fadeinPager---

衛星が捉えた火球の様子。

---fadeinPager---

民家に被害も。