
タリスカー史上最長となる46年熟成のシングルモルト「タリスカー 1976」が発売された。ディアジオ社の限定コレクション「Prima & Ultima(プリマ・アンド・ウルティマ)」シリーズより数量限定で展開されている。
は蒸留年は1976年。スコットランド全土が異例の熱波に見舞われたこの年、ポットスチル内で原酒と銅の接触が増加。比類なき熟成の奥行きと個性が生まれた。アメリカンオーク・ホッグスヘッド3樽とヨーロピアンオーク・バット樽原酒をブレンドし、さらにヨーロピアンオーク・パンチョン樽でマリイジング。46年の熟成を経て、複雑かつ調和のとれた味わいへと昇華した。
色は深い琥珀。香りはタリスカーらしいスパイシーで、オイリーなトップノートから、潮風、新品の麻袋のような香ばしさ、トフィーの甘さが順に立ち上がる。加水によって潮だまりや火山の煙のような香りも顔を出す。味わいは滑らかでオイリー。甘味から始まり、塩味、ホワイトペッパーを経て、最後には特有の黒胡椒のようなスパイスが押し寄せる。余韻は長く、温かく、甘くスモーキーに続く。
アルコール度数は50.9%。世界で771本のみボトリングされ、日本国内への入荷もごく限られている。価格は104万5000円だ。
蒸留から46年の時を経て、静かに熟成された「タリスカー 1976」。タリスカーファンはもちろん、世界中のコレクターや愛好家にとって、憧れの一本となるに違いない。
