サメ映画の原点にして頂点である映画『ジョーズ』の公開から今年でちょうど50年。記念のドキュメンタリー映画が公開されるなど世界的な注目を集めている今、米ロードアイランド州でこの映画を彷彿とさせる動画が撮影され、話題となっている。
穏やかな入り江に現れた黒い影
ロードアイランド州ブロック島のグレートソルト池にサメが現れたのは、今年5月26日のことだった。グレートソルト池は港とつながる大きな塩水の入り江になっており、広く穏やかな湾内はボート遊びや釣りなどのレジャーを楽しめる人気観光地だ。そんな場所に、サメは突如として現れた。
このときの動画が、アトランティック・シャーク・インスティテュートの公式Instagramに投稿されている。撮影者は沿岸のレストランで食事をしていた人で、水面を走るボートの背後に、大きなサメの背びれと尾びれが水面から突き出している様子がはっきりと映っている。動画には撮影者らが「サメだ！」「池にサメがいるわ」と口々に叫ぶ声も収録されており、黒い背びれがボートに迫るその光景は、さながらサメ映画のワンシーンのようだ。
サメ映画なら被害者が出るところだろうが、幸いなことに被害は一切なかった。それでも、サメの研究機関であるアトランティック・シャーク・インスティテュートには問い合わせが相次いだという。投稿された動画は大きな話題を集め、14万件を超えるいいねと「やばい」「大きなサメだ」「叫び声が良い」といったコメントが2500件以上寄せられた。
正体はウバザメ
アトランティック・シャーク・インスティテュートのジョン・ドッド氏によれば、ロードアイランド州沿岸には多くのサメが生息しており、グレートソルト池に現れたのは、体長推定6メートルほどのウバザメだった可能性が高いという。ウバザメはプランクトンを食べるサメで、人間に対しては無害だ。
動画の投稿者コメントは「このサメがグレートソルト池を抜け出して、旅を続けてくれることを願っています」と締めくくられている。
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【動画】ボートを追い回す巨大ザメ