
ヨーロッパの格安航空会社が、2026年から新たな座席を導入する見通しだという。大幅な省スペースで価格を抑えた「スタンディング席」だ。乗客は、自転車のサドルほどのスペースの座面にまたがり、傾いた背もたれに上半身を預ける形で “ほぼ立って” 空を移動する。
---fadeinPager---
省スペース、軽量化により搭乗客数を2割増に
イタリアのAviointeriors社が、民間航空機用のスタンディング座席「Skyrider 2.0」を発表した。来年から、ヨーロッパの一部の格安航空会社がエコノミー席を一部撤廃し、スタンディング席を設ける可能性があると現地メディアが報じている。
黄色い「Skyrider 2.0」のシートは背もたれが高く、座面がかなり浅い。シートの重量は約半分だという。従来より2割増の客を乗せられる見込みだが、導入便は2時間以内の短いフライトに限定される。
---fadeinPager---
片道数百円のフライトが実現?
もしも実装されれば、最安で片道7.99ユーロ(約1300円)の航空券を提供するアイルランドの格安航空会社ライアンエアーよりも安価な空の旅が実現する可能性が高い。ユーロ・ウィークリー・ニュースは、片道1〜5ユーロ(約160〜810円)の見立てもあると報じている。
ネットではライアンエアーがスタンディング席を導入するという噂が流れたが、ユーロニュースが同社に確認したところ「その予定はない」と回答があった。とはいえ、同社のCEOマイケル・オレアリー氏は、航空券価格を下げるためこれまで型破りなアイデアを何度か打ち出してきた。副操縦士を廃止してパイロット1人のみで運航する案、機内トイレの有料化、プラスサイズの客に追加料金を課す「肥満税」など、議論を呼んだ。
---fadeinPager---
モデルを改良、安全テストを受験
スタンディング席の構想が世に出たのは、今回が初めてではない。2018年、独ハンブルクで開催されたエアクラフト・インテリア・エクスポでAviointeriorsが「Skyrider 2.0」の前モデルを発表している。1便でより多くの客を運ぶための大胆な省スペース案として、注目を浴びた。
「Skyrider 2.0」はすでに予備的な安全試験を受け、緊急着陸時の迅速な避難など、航空規制当局が義務付ける複数の要件をクリアしているという。
---fadeinPager---
Standing plane seats to roll out in 2026 after finally passing safety evaluations #Travelhttps://t.co/PmyHX5jAyK pic.twitter.com/UV7pMzk9fa
— Secret Flying (@SecretFlying) May 21, 2025
---fadeinPager---
NEW: 'Standing' airplane seats, which can increase passenger capacity by 20%, may be unveiled in 2026, according to the Daily Mail.
— Collin Rugg (@CollinRugg) May 21, 2025
Unreal.
The seats force passengers to sit up higher, so Airlines can place the seats closer together.
The "Skyrider 2.0" seat also weighs 50%… pic.twitter.com/gBZp2DTrdd