
中米コスタリカで、刑務所内に麻薬を運んでいたネコが逮捕された。ネコの体にはコカインやマリファナがくくりつけられており、その経路について現地当局が捜査を続けている。英BBCなど、複数メディアが取り上げた。
刑務所に現れた運び屋
今年5月6日深夜、コスタリカのポコチ刑務所に一匹のネコが現れた。白黒の毛皮を持つ小さなネコは体に何かを巻き付けており、刑務所を囲む有刺鉄線のついたフェンスをよじ登って、内部に侵入しようとしていた。だが、気づいた警官が警報を発し、やってきた刑務官がフェンスに上ってこのネコを捕まえた。
捕まったネコのお腹には、小さな包みがテープで巻き付けられていた。ネコを傷つけないようにハサミで慎重にテープを切り落とすと、巻き付けられていた包みの中からマリファナ236gとヘロイン68gが出てきた。このネコは、刑務所内の囚人に違法な薬物を運ぶ「運び屋」だったのだ。
コスタリカ法務省はこの一件について声明を発表、運び屋ネコの動画を公式Facebookに掲載した。動画はたちまち大きな反響を呼び、このネコは現地語で「麻薬の売人」と「ネコ」を意味する単語を組み合わせ、「Narcomichi(ナルコミチ)」と呼ばれるようになった。
SNS上では、「かわいそう」「ネコを使うなんて最悪」「この子に弁護士はつくのか」とナルコミチへの同情とその行く末を案じる声が多い。当局の発表によると、ナルコミチは荷物を押収された後、国立動物保護局に送られたという。なお、ナルコミチを運び屋に仕立て上げた犯人や、どの囚人に届けようとしていたのかは現在捜査中とのことだ。
報道によると、小動物が刑務所への運び屋として使われる例は多いという。パナマやロシアではネコを、アルゼンチンやコスタリカでは伝書鳩を違法薬物の運び屋にしたケースがあったという。また、動物は違法薬物の密輸にも利用されているといい、牛に麻薬を飲み込ませ、通常の家畜に偽装して国境を越えさせるという事例も報告されている。
---fadeinPager---
運び屋にされたネコの動画
@cnn Officers at a prison in Costa Rica captured a cat with two packages of marijuana and cocaine attached to its body. According to the Costa Rican Ministry of Justice and Peace, the officers confiscated the drugs and handed over the cat to National Animal Health Service for health evaluation. #cnn #news ♬ original sound - CNN
---fadeinPager---
コスタリカ当局のFacebook投稿