ティンバーランドの定番がミュールサンダルに変身! 夏に履くワークシューズの最適解となるか

  • 写真・文:一史
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ティンバーランドのアイコンシューズをミュールサンダルにアレンジした「スリーアイ ミュール」。¥27,500。

デニムとワークシューズ、このラギッド界の2大巨塔のうち、まず近年に人気が復活したのがデニムだ。街中では若い世代を中心に男女問わずデニム姿が目に付く。大人世代が親しんできた往年のアメカジとはデニムの選び方も着こなしもだいぶ異なるが、セレクトショップでもヴィンテージデニムを扱う店が増えてきた。ファッションとしてラギッドなアイテムが見直されてきたのは確かだろう。
その動きはワークシューズにも広がっている。どっしりとした重厚な足元を新鮮に感じて、スニーカーからの履き替えを狙っている人も多いのではないだろうか。そんな折にティンバーランドが、現代の感性を取り入れた一足を登場させた。アイコニックな定番モデル「スリーアイ クラシックラグ」をミュールサンダルにした、「スリー アイ ミュール」である。

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商品名の「スリーアイ」とは、靴紐を通す左右3つ並びのアイレット(ハト穴)のこと。

オリジナルのディテールや製造仕様をほぼそのままに、スポッとヒールを削り取ってしまった潔さ。軽やかなアレンジにより、現代的な服装に合いやすくなった。真夏のビーチを歩きたくなるティンバーランドの誕生である。

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ライニングとフットベッドは、オリジナルと同様のリアルレザー。

ワークシューズなのにサンダルという楽しい違和感が、この新作の最大の魅力。ただよく考えれば、こうしたハイブリッド仕様はティンバーランドにとって珍しいデザインではない。オリジナルのスリーアイ クラシックラグが発売された年が1978年。当時流行していたボート乗船用デッキシューズのモカシンアッパーに、野山を歩くラギッドソールをドッキングさせたのがこのシューズなのである。誕生時から海と野山を行き来するハイブリッドシューズだったのだ。

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アウトソールはヴィブラム社のクラシックなラギッドソール。

 

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アッパーは伝統的な手縫いによるモカシン縫い。

脱ぎ履き自在なサンダルとなったスリー アイ ミュールは、日常的にクラシックなワークブーツを愉しみたい人にぴったりだ。正直なところ、歩きやすさや通気性といった機能面なら、現代のハイテクなスポーツサンダルに軍配が上がる。歴史的な存在感こそがこのシューズの優位点だ。真夏にデニムを穿くのはさすがに暑くても、スリー アイ ミュールなら毎日一緒にいられる。

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色展開はこのトラッドなバーガンディに加えてブラックもある。ブラックはソールもステッチもオールブラックだ。

Timberland

www.timberland.co.jp/

 

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

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明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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