
交通事故に遭った子象を助けようとトラックに体当たりする母象の姿が、世界中の人々の同情を集めている。英デイリーメールなど、世界各地のメディアが報じた。
母の日に起きた悲しい事故
事故は5月11日の深夜、マレーシアのゲリク・ジェリ東西高速道路で発生した。午前2時頃、 ニワトリを輸送中だったトラックが、道路を渡ろうとしていた5歳のオスの子象を轢いてしまった。この事故で、子象の体はトラックの下部に閉じ込められてしまった。
通報を受けて駆けつけた地元警察やペラ州野生生物国立公園局の人々は、事故現場を見て息を吞んだ。なんと、母象がトラックに頭突きして、子象をどうにか助けようとしていたのである。
報道によると、母象はいつまでたってもトラックのそばから離れようとしなかったという。その姿は落ち着いているように見えたというが、メスといえど体重推定およそ2.2トンの巨体である。万が一暴れた場合、人間はひとたまりもない。そのため、当局は母象に鎮静剤を3回打ち、ようやく保護することができたという。母象を別の場所に移送した後、子象の救出も行われたが、残念ながらすでに死んでいた。
奇しくも母の日に起きたこの悲しい事故。トラックにぶつかる母象の映像がSNSに投稿されると、多くの人々が子供を助けようとする母親の姿に深い同情を寄せた。動画には「この母親の痛みは言葉にならない」「こんな動画見たくない」「どうしてこんなことが起こったのか」と、悲しい事故に心を痛めるコメントが多数つけられていた。
地元紙マレーメールの記事によると、子象は現場から運ばれた後埋葬され、母象は群れに戻されたという。象は記憶力に優れ、母象が子象が亡くなった場所に戻る可能性も指摘されていた。しかし、推定25〜27歳のまだ若い母象は無事群れに受け入れられ、共にロイヤルベルム州立公園に戻ったことが確認されたそうだ。
マレーシアでは野生動物の交通事故が多く、問題になっている。地元の野生動物保護活動家は「事故は貴重な野生動物の喪失につながるだけでなく、車の運転手にとっても重大な危険をもたらす」と指摘し、政府に対応を促している。
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【動画】事故直後の母象の様子
@trtworld A truck tragically killed a baby elephant on a Malaysian highway, prompting the grieving mother to charge at the vehicle and stand by her calf’s side for hours. Refusing to leave, she remained at the scene until wildlife officials arrived to safely sedate and relocate her.
♬ original sound - TRT World
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