「ワニと自撮りしたくて…」檻に入った男性が襲われる

  • 文:吉井いつき
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Shutterstock ※画像はイメージです

フィリピンの動物園で、ワニと自撮りしようとした男性があやうく死にかける事件が起きた。その馬鹿げた行動の一部始終は動画に収められており、米ニューヨークポストなど、複数メディアで報じられた。

ワニの檻に入り込んで…


4月28日、フィリピン南部ミンダナオ島サンボアンガ・シブガイ州の動物園で、観光客の男性(29歳)が自撮りしようとワニの檻に入り込んだ。男性は檻の中のワニを作り物だと勘違いしていたらしい。周囲の人々が早く檻から出るように警告する中、男性は浅い泥水の中でワニと写真を撮ろうとしていた。呑気にスマートフォンを手にしていた男性に、突如として体長およそ4.5メートルのワニが襲いかかってきた。


ワニは男性の腕に噛みつき、水の中に引き込んだ。周囲の観客らが大声を上げるが、ワニは男性を離そうとしない。強い力で噛み付かれている男性は逃げることもできないようで、泥水の中で苦悶の表情を浮かべている。やがてワニは男性の太ももに噛みついて、そのまま体をぐるりと回転させた。いわゆるデスロールだ。男性は水に叩きつけられ、転げまわり、見守る周囲からは大きな悲鳴が上がった。

「生き残れたのは非常に幸運」


記事によると、男性はそのまま30分ほどワニの檻に閉じ込められていたという。駆けつけた飼育員が自らも危険を承知で檻に入り、ワニの頭に石を叩きつけた。すると、ようやくワニが男性を解放し、男性は檻から出ることができた。男性は腕と太ももから出血していて、応急処置を受けて病院に運ばれた。成り行きを見守っていた観光客の一人は、「なぜあんなことをしたのかわかりませんが、男性が生きていて、ワニも逃がしてくれてよかったです」と話した。


報道によると、男性は50針以上縫う大怪我を負ったという。地元警察は事件について次のように語った。「このような行動は大変危険です。動物園で動物の檻の中に入るべきではありません。彼は他の人の命も危険にさらしました。生き残れたのは非常に幸運なことでした」

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事故当時の動画