
Grandview Max Sandal(グランドビュー マックスサンダル) ¥19,800
スポーツサンダルのパイオニアともいえるTevaが今年発売した新製品、「Grandview Max Sandal」(以下GMS)。Tevaは、このアイテムを「高機能トレイルサンダル」と謳い、サンダルにもかかわらずアクティブなハイキングを楽しめるギアとして、その可能性を大きく拡張しようとしている。今回、沖縄県西表島の大自然をGMSで歩く機会を得、実力を肌で感じることができた。
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手付かずの自然が広がる、 深く濃厚な森をゆく
東京ではまだ肌寒い日も珍しくないが、4月の西表島はすでに海水浴ができるほどの夏日や真夏日が続く。装いは当然ショートパンツやTシャツといった軽装だが、ハイキングとなると、足元はサンダルとはいかないはず。ましてや南国の険しい山道ともなれば、安全面においてもそれなりのスペックのシューズが必要だろう。
ところがこのGMSであれば、サンダルならではの解放感で自然との一体感を楽しみながらも、アクティブに動けるというわけだ。

Tevaは、サンダルでも本格的なハイキングを楽しめる新たなアウトドアスタイル「サンダルハイク」を提案している。
サンダルは見ての通り、ネオプレンのような柔らかい素材で足の甲を覆うタイプ。程よいフィット感が心地よく、初めて履いた瞬間からまるで履き慣れた靴のように違和感なく快適に歩くことができる。ストラップはTeva独自のWストラッピングシステムにより、甲と踵をしっかりホールドし、足のブレを防いでくれる。踵もアキレスパッドがしっかりサポートしてくれるので、安定感はスニーカーのそれと変わらないレベルだ。
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険しい山道を制す、高スペックなサンダル
西表島のハイキングコースは、都市に住む我々が想像する”ハイキング”のイメージとは一線を画す。隆々と天高く伸びる巨木と人の背丈をゆうに超える巨石、足元には苔でヌルヌルとした石が所狭しと転がり、その隙間を美しい清流が行き交う。このコースでは時に大きな崖をよじ登り、今にも足を取られそうな川に浸かりながら、ゴールである「ゲーダの滝」を目指す。とてもサンダルで乗り切れるとは思えない、長くワイルドな道のりをひたすらに進んでいく。

そんな本格的な山道をも制すのが、このサンダルだ。先に触れたフィット感や安定感に加え、極めて高いスペックのソールが、タフなハイクをサポートしてくれる。圧倒的なグリップ力を誇るVibram® Megagripアウトソールにより、滑りやすい河原の石も危なげなく歩くことが可能。変化の激しい地形にも適応し、常に安定感のある歩行をサポートし、また、耐久性の高いアウトソールのおかげで、片道で60分近くもある長い道のりでも、疲労感をほとんど感じずに進むことができたように思う。側面にはマッドガードが施されているので、小石の多い川の中も、泥や小石がほとんど入ってくることなく進むことができた。
ミッドソールは、「LITE-COMF®ミッドソール」を採用。軽量でクッション性と高い耐摩耗性のあるTeva独自のソールで、衝撃を吸収し、膝や足への負担を軽減してくれるという。適度な反発力があるので、足取りもより軽快に感じられた。
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すべては、自然と一体となり楽しむため
いくつもの難関地点を乗り越えたどり着いたゲーダの滝は、圧巻の一言だ。いくつかの段差からなる10数メートルの滝で、轟音を響かせながら絶え間なく山から水が放り注ぐ。振り返れば、絶壁の崖の向こうに広い森と海が広がり、ハードなハイキングの疲れが一気に吹き飛ぶような絶景が広がっている。
しばらく景色の美しさに浸っていると、あれだけジャブジャブと水に浸かり川を超えてきたばかりなのに、サンダルがすっかり乾いていた。アッパーには通気性と速乾性に優れた素材が使われており、汗をかいても快適な履き心地をキープしてくれそうだ。

1984年、グランドキャニオンで誕生したTevaは、“自然とともにある冒険”を原点として発展してきたという。自然を楽しみ、つながり、守るという価値観を伝えることを目的に、フットウエアのジャンルにおいて、さまざまなアイテムをリリースしてきた。
いま新たに“For Playground Earth(地球を遊び場に)”といったコピーを掲げるTevaが提案した、「サンダルハイク」。これからの季節、アウトドアの楽しみ方がさらに広がりそうだ。