きっかけはあの人。OKAMOTO'Sのハマ・オカモトがヴィンテージカメラを愛するワケ

  • 写真:丸益功紀(BOIL)
  • 編集&文:石井 良
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写真やカメラをこよなく愛し、日常の中で撮ることを楽しむクリエイターたち。OKAMOTO'Sのハマ・オカモトが愛用するカメラとその一台で撮った写真、こだわりについて聞いた。

いま、“カメラ”を手にし、“写真”を楽しむ人が増えている。ライカからインスタックスまで、多種多様に広がるカメラの選択肢を紹介しながら、写真の撮り方、そして印刷し額装するアイデアまでを、その道の達人たちにうかがいながら紐解き、紹介する。

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ハマ・オカモト OKAMOTO'S●1991年、東京都生まれ。4人組ロックバンド、オカモトズのベーシスト。ラジオやテレビ・雑誌などあらゆるフィールドで活躍。「沼にハマってきいてみた」(NHK Eテレ)、「ハマスカ放送部」(テレビ朝日)ではMCも務める。

ヴィンテージカメラを愛用し、自ら修理・メンテナンスして使いこなしているミュージシャンのハマ・オカモト。ラジオ番組で知り合った稲垣吾郎に教示されフィルムカメラを始めたそう。

「すぐ2台目が欲しくなり、まずはカメラの構造を知りたいと思ったので、店に通ってジャンク品を気が済むまで観察していました」

なんとなく理解しはじめた頃、「どこがジャンクなのか?」と思うものがあることに気づく。

「曇りありと書かれたレンズだったんですけど、ネットで調べてみると直せそう。ダメ元で購入してやってみると、見事に復活! カメラ本体の分解に手を出すのも、時間の問題でした」

はじめて自分で修理したのはミノルタの「SRT-スーパー」。シャッター幕の速度異常に苦労したが、なんとか直した。その頃には自信もついて、撮影時のトラブルにも動じなくなった。

「イコフレックス IIIでオカモトズのアーティスト写真を撮影した時、フィルムが巻き上がらなくなってしまって。(感光しないよう)暗い部屋を即席でつくり、そこでなんとか対処して事なきを得ることができました。僕が思うに、写りの綺麗さよりも、1枚の写真にたどり着くまでのプロセスに愛着を覚えたっていいはず。手間はかかるけど結構、面白いですよ」

ハマが愛用するカメラ
「ツァイス・イコン イコフレックスⅢ」

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1939年に発売された、ツァイス・イコンのフラグシップモデル。搭載される80㎜ F2.8の単焦点レンズは、当時としては最先端だった。ライバルのローライと同等のスペックながら、手に入れやすい価格なのも魅力だ。

ハマが撮影した写真

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「置き去りのおもちゃは共有物なのでしょうか。この時代に平和だなと思います」
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自家現像をし始めた頃の1枚。線と高低差、配置の妙が気に入っている。
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イコフレックス IIIのカウンターが1になる前に撮れていた、俗にいう「The First Roll」。
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「これはね、犬がね、規格外に大きいんですよね。居合わせられてよかったです」
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「よく知った仲でないと、この背中は出せないですよね」

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