
困りましたね……。
これ一足で日常生活が事足りる、というか、ついこればかり履いてしまいそうです。
アディダス「スーパースターII」、プーマ「スピードキャット OG」「パレルモ」、コンバースの70年代復刻「オールスター LGY(レガシー)」など、メーカーからのお試し提供品も含め履き込みテストしたいシューズがたくさんあるのに!
背筋をピッと伸びしたまま、アスファルト道路を何時間も足早に歩き続けられる高性能。
サロモンが2025年より本格展開をはじめた、新型のY2Kトレイルランシューズ復刻系「XT-WHISPER」です。
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ミリタリーのタフな服や小物に惹かれる人間ですから、山を走るトレイルランシューズにも気持ちが馴染みます。
「超快適なワークシューズ」が私的な永遠のスタンダード。
一方でファッションシーンでのスニーカートレンドは、薄底のシンプルなものに移行してきています。
そのファッション気分も楽しくて、最近はゴツいシューズから離れ気味でした。
それがこのXT-WHISPERをワードローブに加えたことで、再びY2Kランシューに引き戻されつつあります。
やはり“快適”は正義です。
XT-WHISPERは2,000年にウィメンズ用として登場したモデル。
「XT-HAWK」をベースにしたもの。
復刻でユニセックスに変わりました。
現代の感性で見ると「どこが女性的?」と思えるルックスですが、現行品はカラーバリエーション豊富で柔らかな印象のものも多く。
↓ 今年1月にPen Onlineで記事にしたサロモン特集『人気絶頂のサロモンのシューズ、今年狙う新作&新色はこれだ!【着る/知る Vol.191】』より。
同じXT-WHISPERでも、色が変わると別ものの顔つきに。
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ウエストをぐいっとシェイプして前足にゆとりを持たせたアナトミカルな(身体構造に基づく)シルエット。
サロモンが革靴も履く層に好まれやすいのは、形がシュッとしていることが理由のひとつでしょう。
ゴープコアだけど都会的。
XT-WHISPERは元がウィメンズだからでしょうか、ヒール周りがコンパクトな印象です。
固めな成形でカカトをホールドして、着地の安定性を高めてます。
対して前足部分は、指を自在に動かせるほどゆとりあり。
カカトやくるぶし周りが太い自覚のある方は、購入するときサイズアップを検討してもいいかもしれません。
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この角度から見ると色っぽくないですか!?
ウエストシェイプの流線型。
履き口のパッドが厚く、サイズが合わず歪むと美しいシルエットが野暮ったくなります。
見た目重視なら大きめを選ぶほうが無難な気がします。
ただ足先がゆるくなりすぎても歩きやすさに影響するでしょうし、痛し痒しですね。
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XT-WHISPERで初めて街歩きしたとき、感動したのは階段を軽く駆け上がれたこと。
アウトソール中央部分を階段にぶつけてもソフトな感触で、グリップもしっかりと。
日常的にアクティブな動きが多い人、凹凸の多い環境で暮らしている人に合うシューズでしょう。
さらに足裏がやや前傾斜になっており、足を軽く前方に押し出してくれます。
背骨を伸ばしやすく姿勢がよくなるのも前傾斜の恩恵かもしれません。
体全体に負荷が掛かりにくい、ありがたいシューズです。
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素材は、ザ・樹脂、ザ・化繊って感じです。
「天然素材?なにそれ?」ってくらいの w
メッシュアッパーは砂の侵入対策で編み目が詰まったもの。
まだ蒸れは感じてませんが、夏用シューズよりは通気性が劣るでしょう。
冬でも履けるオールシーズンモデル。
防水性能はありません。
このXT-WHISPERは黒以外のカラーがとても洒落てます。
白もアイス系の配色でとてもキレイ。
(白モデルの美しさはサロモン全般に当てはまりますが)
購入するなら色物も候補にしてみては?
さて、それではXT-WHISPERの欠点も見ておきましょうか。
とはいえ「雨の日は遠慮したい」くらいしか思いつかないですね……。
デザインの好きずきは人それぞれですし。
定価は23,100円で、2万円以下ならもっとコスパよく感じるものの、この品質なら仕方なしとも思えます。
これからいろんな場面で履き込んでいけば、欠点もさらに良い点も見えてくるかもしれません。
では最後に、雨の日OKなもうひとつの愛用サロモンもお見せしておきましょう ↓
「XT-6 GTX(ゴアテックス)」。
一番人気モデルのひとつ、XT-6の防水バージョン。
出張や旅行ならこれが安心ですね。
モードな雰囲気で手放せない一足。

ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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