2025年4月3日、エルメスが韓国・ソウルの「Jamsil Hangang Park(蚕室漢江公園)」で2025年春夏メンズコレクションのリピートショーを開催。新たなルックを加え、特別編集で構成されたショーは韓国を代表する俳優やアスリートたちが華を添え、記憶に残る一夜をつくり上げた。

2024年6月にパリで披露された、エルメス 2025SSメンズコレクション。そのリピートショー“Hermès Boardwalk”の舞台として選ばれたのは、韓国の首都ソウル、漢江(ハンガン)に寄り添う自然豊かな「Jamsil Hangang Park(蚕室漢江公園)」だ。都市の喧騒からほんの少し離れた場所にあるこのロケーションは、自然と都市が静かに交差する、エルメスらしい舞台とも言える。
ショーが始まったのは、太陽がゆっくりと地平線に沈みかける黄昏時。カラーパレットは、漢江の自然と呼応するように、オーシャンブルーを基調に、サンドベージュ、モスグリーン、スモーキーブルー、淡いグレーが重なり合い、全体的に控えめでありながら確かな存在感を放っていた。
メンズ部門のアーティスティック・ディレクター、ヴェロニク・ニシャニアンは、自然との調和を意識した色づかいと素材選びで、都会と自然をつなぐ新たなメンズスタイルを提案している。「自由と軽やかさ」、そして「都市と自然」。その調和と対比をテーマに、エルメスが本コレクションをこの地で展開したのはごく自然な選択だったと言えるだろう。
そして、この特別なイベントにさらなる輝きを添えたのが、韓国を代表する俳優やアーティストたちの存在だ。ランウェイにはウィ・ハジュン、ムン・サンミン、ジョン・ヨンファ、そしてラッパーのビンジノらがモデルとして登場。観客席にはフェンシングのトッププレイヤーであるオ・サンウク、走り高跳びのウ・サンヒョク選手など、ジャンルを越えて活躍する著名人たちが姿を見せ、約600名を超える招待客で会場は熱気に包まれていた。
エルメスは常に、“時代に左右されないタイムレスな価値”を問い続けている。Jamsil Hangang Parkという場所の選択、そして自然とともに構成されたショーの演出は、単なるファッションの披露ではなく、ライフスタイルと思想の提案にほかならない。ラグジュアリーでありながら、軽やかで、自由。ヴェロニク・ニシャニアン率いるエルメスが提案する新しい男性像が、漢江の風に乗って世界へと羽ばたいた。








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